プロジェクトのクリエイティブディレクターを務める高野さん

 福井新聞と日立京大ラボの共同研究プロジェクト「ふくい×AI 未来の幸せアクションリサーチ」は、国際協力機構(JICA)職員の高野翔さん(35)=福井県福井市出身=が、福井新聞とともに企画を担うクリエイティブディレクターを務める。ブータンで国民総幸福量(GNH)を尺度にした国づくりに関わった高野さんは、福井人の「主観的な幸せ」が置き去りになっている可能性があると指摘。「AI(人工知能)の活用で逆説的に、人とは? 幸せとは? という問いと気付きが生まれるプロジェクトに」と期待している。

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 ―ブータンでの経験を踏まえ、幸福度ランキング1位の福井をどうみているか。

 福井が1位であることは喜ばしい。ランキングは、客観的データを基に社会基盤の豊かさを測っている。一方で、ブータンをはじめ世界中で試行錯誤されている「主観的な幸せを測る」という要素は含まれていない。一人一人の主観に根差した幸せの実現を、福井から先んじて目指していくことが大事だと思う。

 ―プロジェクトの問題設定を「人生100年時代に福井人一人一人が幸せに生きられる社会づくり」とした。

 「人生100年時代」と「一人一人の多様な生き方」は、福井の幸せにとって大きな転換点となり得る。一人一人の「自分ごと」による小さな行動が、「みんなごと」となり「社会ごと」となって広がる時代だ。同時に、多種多様な幸せな生き方を社会として許容できるかも問われていると感じる。

 ―プロジェクトにどんな可能性を感じているか。

 未来の私たちの幸せへのアクションをAI技術にも手伝ってもらいながら探究するという、福井発で世界初の参加型プロジェクトになると思う。人がより創造的に幸せに生きることを可能にするパートナーとして、AIを捉える一歩にもなるのでは。紙面を通じて一緒に幸せへのアクションを探っていきましょう。

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