方言集を完成させた坂井高校生=福井県坂井市の坂井高校

 福井県坂井市の坂井高校ビジネス・生活デザイン科ビジネスコース2年生がこのほど、福井弁を5カ国語に翻訳した冊子「福井の方言70選」を作った。「おちょきん」「つるつるいっぱい」などの単語やフレーズを、カラフルなイラストを添えて楽しく解説。生徒は「普段使っている福井弁の良さをあらためて考えるきっかけになった。多くの外国の方に見てほしい」と話している。

 同コース2年生25人は本年度、選択授業「観光マーケティング」で地域の観光資源を外国人に発信する課題に取り組んできた。方言集は、難解な福井弁を外国人に分かりやすく説明しようと企画。福井大学の留学生の指南を受けるなどして、翻訳を進めてきた。

 冊子は、使用頻度の高いものや祖父母がよく使うものなど70個をピックアップ。A2判フルカラーで1ページに一つの単語やフレーズを掲載した。25人がそれぞれ2、3ページを担当し、手書きで意味や使い方を解説した。

 「かやす」では、「倒す、ひっくり返す」と標準語の意味を書き、「あ~!コップかやしてもた~!」と使用例を紹介。英語、韓国語、中国語、タイ語、ベトナム語の表記を載せた。テーブルのコップを倒して飲み物がこぼれる様子を表したイラストも。外国語にはそれぞれカタカナで読み方を書いて、日本人からも外国人に話しかけられるよう工夫した。表紙にはカニやソースカツ丼のイラストを描いた。

 自分たちで製本も行い3月、ようやく完成にこぎ着けた。生徒は「『ものごい』や『もつけねえ』といった“微妙な”ニュアンスの福井弁を外国語に変換するのが難しかった」と苦労を振り返る。別の生徒は「普段何げなく使っていた言葉が実は方言だったりして新たな発見がたくさんあった」と話していた。

 翻訳に協力してもらった留学生にはすでに届けており、校内の図書館のほか、今後は地域のコミュニティセンターに置いて活用してもらう予定。

関連記事