4月からエイチ・アイ・エスが指定管理者となる越前陶芸公園=3月19日、福井県越前町小曽原

 福井県は福井県越前町の県陶芸館、越前古窯博物館、越前陶芸公園の指定管理者に、旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)=本社東京=を選んだ。4月1日から運営管理を担う。旅行業やテーマパーク運営を手掛けてきた同社のノウハウを、越前焼産地のにぎわい創出につなげる狙いだ。

 越前陶芸村内にある福井県の施設はこれまで、越前古窯博物館は県が運営し、県陶芸館と越前陶芸公園は東京の民間業者が県の指定管理者となっていた。本年度末で指定管理期間が終了するのに伴い、県が管理業者を公募していた。エイチ・アイ・エスの指定管理期間は2024年3月までで、県の施設を一体的に運営し、トータルで魅力を高める。

 同社は経営難だったテーマパーク「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)を買収して黒字転換させたほか、ラグーナテンボス(愛知県蒲郡市)経営の実績を持つ。これらのノウハウを生かし、県内外から若者や女性を中心に、幅広い世代の集客を図っていく。

 同社は全国各地の公共施設の運営管理に本格参入し、4月に専門部署「パブリックビジネス推進室」を新設。県陶芸館には社員2人が常駐する。

 4月13、14日に越前陶芸村で行われる「しだれ桜まつり」は、同社主導で企画。夜空にスカイランタンを飛ばすイベントや、同社の旅行券が当たる抽選会を行うほか、関西や中部方面からのバスツアーを展開するなど、従来以上の集客を図る。

 同推進室室長に就任する玉置大剛・新規事業設立準備室長は「まずは施設に来てもらうことが大事。目新しいイベントを仕掛けて若年層にアプローチし、伝統工芸の魅力を知ってもらいたい」と強調。越前焼工業協同組合の大瀧和憲営業課長は「越前焼に関心が高い人だけでなく、さまざまな客層の来客が予想される。組合としても手頃な土産品など、幅広い商品を取りそろえたい」と話していた。

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