大野市後援会発会式で自民党県連の山崎会長(左)らとガンバロー三唱する杉本達治氏=3月10日、福井県大野市月美町

 福井県大野市の同市後援会事務所に詰め掛けた支援者を前に、前副知事の杉本達治氏(56)は声を張り上げた。「50年、100年先の福井県の発展のため、できるだけ長く県政に責任を持てるようにしたい。若さと行動力で福井に新しい風を吹き込む」。大きな拍手が巻き起こった。

【福井県知事選ほかの出馬表明者】⇒西川一誠氏⇒金元幸枝氏

 3月10日に開かれた同市後援会の発会式。全員でガンバロー三唱もし、気勢を上げた。その面々の中には、杉本氏を推す自民党県連会長の山崎正昭参院議員の姿もあった。

 市町別の後援会は17日までに大野市を含め12市町で設立される予定だ。残る市町は未定ながら、後援会幹部は自信を見せる。「後援会がない市町では自民が動く。自民との連携で態勢固めは順調だ」

 自民県連は昨秋、一部県議らの反発を押し切る格好で党本部に杉本氏の推薦を上申するなど、早々と支援態勢づくりに動いた。歩調を合わせ、自民と関係が深い県建設業協会、県農政連、県遺族連合会も推薦を決めた。2月15日にはついに自民が推薦を決定。「錦の御旗」の下、山崎会長や斉藤新緑県連幹事長らがバックアップする。

 新人の弱点となる知名度のアップのため、自民の市町議員らが中心となって企画した集会の手応えも上々だ。杉本氏は、参加した若者に「幼児教育や保育料の無償化などに取り組む。子育て中の女性が働きやすくなるようにしたい」と訴え、農業従事者には「農作物をブランド化し、海外への販路拡大に取り組む」などと強調。世代や職種などに合わせ政策を語ることで、杉本氏と周辺は「だいぶ浸透してきた」と自負する。告示まで企業回りや辻立ちも続け、さらに認知度を高める。

 ただ後援会幹部は、現職の西川一誠氏(74)を引き合いに「向こうは経済界などが支援しているし、以前から市町ごとの後援会も持っている。同じような条件を整えただけで喜んでいてはいけない」と表情を引き締める。企業への浸透は依然として不十分な上、自民推薦が決まった後も一部の自民県議らが西川氏を支援する保守分裂状態は解消されていない。

 杉本氏は危機感をあらわにしつつ前を向く。「現職の壁は厚い。まだ会えていない多くの人たちに声を届け、最後に逆転したい」

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 2019年3月21日告示の福井県知事選に立候補を表明している3氏の動きを追った。


 

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