福井県知事選に立候補を予定する3氏が論戦を繰り広げた公開討論会=3月16日、福井県の鯖江市文化センター

 3月21日に告示される福井県知事選の立候補予定者による公開討論会が16日、鯖江市文化センターで開かれた。5選を目指す現職の西川一誠氏(74)、前副知事の杉本達治氏(56)、共産党福井県書記長の金元幸枝氏(60)の3氏が、北陸新幹線県内開業に向けた地域政策や社会保障政策、人口減少対策などをテーマに激論を交わした。

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 日本青年会議所(JC)北陸信越地区福井ブロック協議会が主催、約200人が集まった。

 北陸新幹線について、金元氏が「敦賀までの整備に反対はしないが、県民に過大な負担がある」と指摘。並行在来線の運行は国とJRの責任で実施すべきだと訴えた。西川氏は特急存続など利便性確保や観光などの産業活性化に取り組み、「敦賀開業のころに新大阪までの工事が始まるようにしたい」とした。杉本氏は敦賀開業後の観光振興に尽力する姿勢を強調。新大阪への延伸を急ぎ「関西から嶺南への移住を促す努力をしていきたい」と語った。

 社会保障政策に関して、西川氏は「最も大事にしている課題で教育や福祉、介護は日本一水準が高い」と実績を強調。私立高校も含めた授業料無償化などに取り組むとした。杉本氏は「大切なのは医療と福祉の融合」と述べ、「地域包括ケアシステムに健康づくりや病気予防、1人暮らしのお年寄りの生活支援を加えてシステム化したい」とした。金元氏は「国民健康保険が問題」とし、「国保税の負担軽減へ国費投入を求める。所得に応じた保険料に変え、大企業や大金持ちに応分の負担をしてもらう」との考えを示した。

 少子化対策では、杉本氏は「自分の子育てを振り返ると小学入学までが大変だった。この期間中の子育て支援強化とともに、育児中の女性活躍を働き方改革でバックアップしたい」とした。金元氏は「非正規雇用では結婚を決意できない。正社員が当たり前の社会をつくり、若者を使い捨てるブラック企業がまん延する状況を解決しなければならない」と強調した。西川氏は、子どもの医療費無料化について「15歳までの現在の制度でも富山、石川両県より充実しているが、高校まで義務教育のような状態なので18歳まで応援したい」と述べた。

 3氏が互いに質問する時間も設けられた。西川氏と杉本氏は互いの政策の独自性を巡って、火花を散らす場面もあった。金元氏は国の政策転換を求めるなど持論を展開した。

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