工事が着々と進む北陸新幹線の敦賀駅部。手前はJR敦賀駅=3月12日、福井県敦賀市鉄輪町1丁目上空から日本空撮・小型無人機ドローンで撮影

 福井県敦賀市議会の新幹線対策特別委員会が3月12日、開かれた。2023年春開業の北陸新幹線金沢-敦賀間の建設費が約2260億円膨らんだ影響について、理事者は市の負担額が従来想定の9億5千万円から5億円増の14億5千万円になる見通しだと説明した。

 国土交通省は昨年7月、資材や人件費の高騰、東日本大震災を踏まえた耐震性強化のため、金沢-敦賀間の建設費が2260億円増え、約1兆4120億円となる試算を示していた。

 建設費は、JRが支払う新幹線施設使用料(貸付料)を充当後、残額を国が3分の2、地方が3分の1ずつ負担する仕組み。敦賀市が負担する対象区間は余座区から木の芽川左岸まで1・59キロで、新幹線敦賀駅部などを含む。

 県が市に示した概算負担額によると、対象区間の建設費は従来想定から240億円増の約690億円となり、貸付料で255億円を充当。国が290億円、県が130億5千万円を負担し、残りの14億5千万円を市が負担する試算。

 理事者は建設費が増えた理由として「敦賀駅部の詳細設計の結果、荷重が大きく増大し、沈下防止のため杭(くい)の太さや長さ、鉄筋の本数が大幅に増加したことなどがある」と述べた。負担額14億5千万円の9割は市債で賄うとし、後年度に国から交付税措置があるため、実質負担額は約8億円になるとした。

 このほか、中池見湿地の一部を通る北陸新幹線の深山トンネル工事で掘削土からヒ素が検出され工事中断している問題で、市内の掘削土の仮置き場所付近で鉄道建設・運輸施設整備支援機構が水質検査を行った結果、ヒ素は国の環境基準以下だったと報告した。

 掘削土を搬出後、5月中旬から仮置き場所の土壌調査や観測井戸による地下水検査を行うとした。

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