三回忌に合わせ母親が書いた手記。息子の遺影を飾る和室で筆を執ったという=3月13日、福井県池田町内

 福井県の池田町立池田中学校で2017年3月14日、担任らの厳しい指導叱責などを苦に自殺した男子生徒=当時(14)=の三回忌に合わせ、生徒の母親が癒えない悲しみを手記につづり公表した。町や町教委、学校に対し「(息子が死を選んだ)背景や原因についてよく考えて頂きたい。さらなる悲劇を生まないように(再発防止策に)真剣に取り組んで頂きたい」と訴えている。

 3月初めに便せんに向かい、何度も書き直して13日に1枚にまとめた。まだ幼い表情の遺影や好きなお菓子、漫画などを並べた和室で、時折心の中で息子に話しかけ、祖父母ら家族の思いも反映させたという。「みんなに息子がいたことを忘れて欲しくない、今の気持ちや状況を分かっていてほしい」との願いから、宛名は書いていない。

 「どうして…」「自分を責め続ける毎日」―。消せない後悔とともに、町や町教委、学校への要望に多くの行数を割いた。特に町教委には何度も「真摯に向き合って頂きたい」と伝えてきたが、その対応には「疑問を感じずにいられない」と指摘している。

 取材に対し母親は「息子はどういう思いだったのか、どうしたら生きていたか考えた。(問題に)真摯に向き合い、再発防止に生かしてほしいという思いが強く、何度書き直してもそのことばかり書いてしまう」と痛切な気持ちを明かした。

 池田中は13日、昨年に続き生徒玄関近くの廊下に献花台を置き写真を飾った。同級生や在校生、保護者らが次々に訪れ、花束やお菓子を供え手を合わせていた。献花台は14日も設置する。同日夕には校長や教頭が遺族宅を訪れる。卒業式を控えた6日に全校集会を開き、全校生徒と教職員が黙とうをささげた。

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