外国人技能実習生が黙々と仕事をこなす鉄工所。経営者は「求人しても日本人は来ない」と嘆く=福井県内

 【ふくいの岐路 2019統一地方選】クレーンがうなり、鉄骨を加工する甲高い音が響き渡る。福井県坂井市にある鉄工所で黙々と働くのは、ほぼ全員が外国人技能実習生だ。穴開け、鉄板取り付け、溶接、塗装とよどみなく作業が進む。

 昨年6月に入った中国人男性(42)は溶接の技術者で、仕事は手慣れたもの。「16歳の息子のために働いている。中国では嫁さんをもらうにも金が掛かるし、家も買ってやりたい」。日本語はほとんど話せず、仲間の通訳で思いを伝える。

 「日本人の従業員は高齢化していくし、賃金が安いと若い人は入らない。ますます実習生頼みになっている」。鉄工所を経営する男性(41)はあきらめ顔で話す。実習生を受け入れておよそ15年、日本人の職人とトラブルになったり、賃金を巡って数人が失踪したりと苦い経験もした。「やれるだけやって、私の代でこの仕事は終わりにする」

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 福井労働局によると、福井県内で外国人を雇用している事業所数は2018年10月末現在で1249社、外国人労働者数は8651人で、ともに過去最高。在留資格は「技能実習」が45%を占めた。

 一方、企業の人手不足は深刻さを増すばかりで、県内の有効求人倍率は2倍台の高水準が続く。

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