北陸新幹線開業へ向けたまちづくりが進むJR福井駅周辺=3月2日、福井県福井市日之出1丁目上空から日本空撮・小型無人機ドローンで撮影

 【ふくいの岐路 2019統一地方選】「ハピリンができて、確かに店の前を横切る人は増えた」。福井県福井市中央1丁目の新栄商店街で男性用下着店を営む女性(39)は、開店からの6年間を振り返って実感する。

 2023年春の北陸新幹線敦賀開業へ向け、JR福井駅周辺は再開発ラッシュだ。一見、にぎわいを取り戻しつつある。でも一方で、「都会みたいな高いビルって、そんなにたくさん必要かな」とも思う。「再開発でテナント料が上がり、地元店の経営が苦しくなれば本末転倒じゃないかな」

 商業施設と住宅が混在する再開発は「観光客を呼びたいのか、駅前の人口を増やしたいのかよく分からない」。新幹線時代に、街はどうあるべきなのか。昭和レトロな風情が漂う商店街を見やり、つぶやいた。「都会のまねじゃだめ。福井らしさを生かせるリーダーシップが必要」

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 15年3月、長野―金沢が開業した北陸新幹線。石川県にもたらした効果は絶大だ。「統計からみた石川県の観光」によると、14年に約1205万人だった県外観光客は15年に1520万人へと跳ね上がり、16、17年もその水準を維持している。

 敦賀延伸を「第2の開業」と位置づけ、観光事業者の鼻息は荒い。JR西日本金沢支社の前田洋明支社長(福井市出身)は「金沢の市民は今、敦賀開業の話ばかりしている」と明かす。

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