電線に“鈴なり”状態のカラス=2月7日夜、福井県福井市順化1丁目

 福井県福井市の繁華街・通称「片町」で今冬から春にかけて、カラスが毎晩、大挙して飛来している。電線に黒い影が“鈴なり”で、道路はふんだらけ。不“ウン”にも酔客や通行車両に直撃もあるという。飲食店主らは「こんな事態は初めて」と困惑気味。市有害鳥獣対策室には苦情が寄せられている。

 同室によると、市街地のカラスは主に足羽三山をねぐらにしている。ここ数年、一部が花堂周辺にねぐらを移したため、市は昨年度から試験的にタカを飛ばして捕獲おりのある足羽山へ追い払うよう誘導しているが、本年度は効果があまり上がっていないという。

 片町での大量出現について同室は「今まで聞いたことがない。理由も分からない」。片町の中でねぐらは決まっておらず、主に東側の順化1丁目内を転々としているという。同室には1月上旬から「ふんで道路が汚い」との苦情が4件以上寄せられ、対策に頭を悩ませている。足羽三山の個体かどうかや種類は確認できていない。

 目撃した50代の会社員男性は「地面でびちゃっと音がして、雨かと思ったら違った」。見上げたら大量のカラスがおり、驚いたという。片町のすし店男性店長(38)は「なぜ突然これだけ大量のカラスが飛来するようになったのだろう。早くいなくなってくれればいい」と不気味に感じていた。

 福井市自然史博物館の学芸員、出口翔大さんは「明るくて人通りが多い場所のため、外敵に襲われにくいのは確かだが…。大量に片町に住み着いた理由は思い当たらない」と話していた。

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