「大転換期の福井県を考える」と題して座談会形式で講演する西川一誠氏(左)と杉本達治氏=2月26日、福井県の福井新聞社・風の森ホール

 福井新聞創刊120周年記念・福井新聞政経懇話会第445回2月特別例会が2月26日、福井県の福井新聞社「風の森ホール」であり、春の福井県知事選に立候補を表明している現職の西川一誠氏(74)と前副知事の杉本達治氏(56)が座談会形式で講演した。3月21日の告示まで1カ月を切る中、福井県の将来像や北陸新幹線など県政の重要課題を巡り、白熱した論戦を繰り広げた。昨秋の出馬表明後、両氏による政策論争は初めて。

 論戦のテーマは▽福井県の持続可能性▽福井県の将来像▽北陸新幹線と観光振興▽原発とエネルギー政策への対応―の四つ。

論戦の中身「D刊」でより詳しく

 福井県の将来像について、杉本氏は「夢と共生、愛、人そして文化がキーワード」とし、「福井の子どもたちが古里に残りたい、帰りたいと考え、県外の人も福井に入りたいと望む地域にするのが夢だ」と強調した。これに対し西川氏は「昨秋の福井国体・全国障害者スポーツ大会で感じたこととして、あらゆる境遇の人たちが生涯ベストを尽くせる福井県を目指す。この生活スタイルをしっかりと政治的に応援する」と力説した。

 北陸新幹線と観光振興に関しては、西川氏は「千客万来の福井県にしないといけない。世界の資産でもある若狭町の年縞(ねんこう)などを発信する」と主張した。杉本氏は「歴史性や文化性を生かし、和紙や漆器の産地をネットワーク化したい」との考えを示した。

 原発とエネルギー政策への対応では、使用済み燃料の中間貯蔵施設を巡る課題について杉本氏は「発電は担うが、使用済み燃料などは県外へ出すという方針は堅持する」とした。西川氏も「発電はするけど、最後は更地にちゃんと戻す約束がある。それが大前提だ」と述べた。

 両氏の基本的な政策に違いは見られず、互いに同じ考えであることを認める場面もあった。

 最後の自由討議では激しく火花を散らした。県と市町の関係を巡り、杉本氏が「コミュニケーションが不足し、物事がうまく進んでいない」と批判したのに対し、西川氏は「それなら、副知事だった時にコミュニケーションを取っていただく必要があったのではないか」と語気を強めた。

 講演は福井新聞D刊でライブ配信。配信した映像はD刊で3月20日まで視聴できる。

 知事選を巡っては、共産党県書記長の金元幸枝氏(60)も立候補を表明している。

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