福井地裁

 玄米の売買契約をめぐり現金1億円をだまし取ったとして詐欺の罪に問われた福井県越前町、無職男(45)の判決公判が2月22日、福井地裁であった。西谷大吾裁判官は「被害額は甚大」として懲役2年6月(求刑懲役3年6月)を言い渡した。

 判決に先立ち、弁護側の申し立てで弁論を再開し、結審後に被害者との間で示談が成立したことが報告された。検察側は、示談成立を受け懲役4年としていた求刑を同3年6月に引き下げた。

 判決理由で西谷裁判官は、「会社の存続に盲目的に執着し、他者の被る損害を顧みず違法行為に及んだことは厳しく非難される」と指摘。示談成立を考慮しても、「1億円というまれにみる多額の詐取を目論み、実現した行為責任の重大さに鑑みると実刑は免れない」と述べた。

 判決によると、経営していた玄米などの卸売会社(福井県越前市)の運転資金に充てようと、被告は2016年6月7日、東京都内の会社に玄米1万俵の売買契約を持ち掛け、「農家に前渡金1億円を支払わないと玄米を集めることができない」などとうそを言い、同20日に現金1億円を自社の口座に振り込ませだまし取った。

 卸売会社は福井地裁に自己破産を申請、17年3月に破産手続き開始決定を受けた。

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