バロー撤退で存続の危機に直面している「ラッキー」=福井県永平寺町松岡春日2丁目

 福井県内に現存するショッピングセンターで最も長い歴史のある「ラッキー」(永平寺町松岡春日2丁目)が、存続の危機に直面している。店舗面積でラッキーの約7割を占めるスーパー「バロー」が2月24日に撤退するためで、ラッキーを運営する協同組合松岡ショッピングセンター(川中幸雄理事長)は代わりのテナントを確保できていない。川中理事長は「ほかの店舗だけでは集客が見込めない」と話しており、時期は未定ながらもラッキーを閉店し、組合も解散せざるを得ないとしている。

 永平寺町役場近くにあるラッキーは、1977年6月にオープンした。食品スーパー「ユース」のフランチャイズ店や地元の薬店など7事業者で協同組合を設立し、2005年にユースがバローの傘下となってからは、バローが組合員の立場を引き継いだ。現在は12事業者が店や事務所を構えている。

 ラッキーが開店した1カ月後の1977年7月に勝山市の「勝山サンプラザ」、同年11月に福井市の「ピア」(2003年閉店)がオープンしている。

 関係者によると、ラッキー内のバロー松岡店は、近くにドラッグストアが出店してきた影響で売り上げの減少が続いていた。バローの親会社バローホールディングス(岐阜県)は昨年6月ごろ、3カ月後の同年9月に閉店する意向を組合側に伝えてきたが、「閉店時期があまりに急すぎる」(川中理事長)として、同組合は存続や閉店の延期を要望。話し合いを続けてきたがバロー側の閉店方針は変わらず、今年2月初旬に、24日に閉店することで合意した。

 バロー松岡店は撤退が決まってから、生鮮食品以外の商品の入荷をストップした。川中理事長は「来店者数は既に激減しており、ほかの店の売り上げも落ちている」と声を落とす。「本来なら(バローも含めた)組合員全員でラッキーをどうするか話し合っていく必要があった。バローからは一方的に撤退するという話だけだった」と嘆いた。

 同組合は、県内スーパーなどに出店を働き掛けてきたが実現は困難な状況。バローは3月末で組合からも脱退する予定といい、これに伴って組合収入は約6割減少するため、川中理事長は「運営が非常に厳しくなる」とみている。ラッキーの閉店や組合解散の時期に関しては「バロー撤退後の来店客数などを見て、いつまで営業できるか判断したい」と話している。

 地域で長年親しまれてきたショッピングセンターだけに、ラッキーの存続については買い物客も不安を募らせている。3日に1回は買い物に来るという近くの男性(87)は「近所のお年寄りはよく利用している。昔からの店で親しみがあり、もしなくなることになったら残念だ」と話していた。

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