日本高野連は2月20日の理事会で、新潟県高野連が今春の新潟県大会での導入を目指していた投手の球数制限について、新潟県高野連に、再考を求めることを決めた。専門家を交えた「投手の障害予防に関する有識者会議」を4月に発足させ、多角的に検討していく。日本高野連の竹中雅彦事務局長は「1年後には(具体的な指針を)答申をしていただきたい」と会議の見通しを述べた。

 福井県内では球数制限について、「部員数の少ない学校が不利になる」「選手には最後まで思い切りやらせてあげたい」などと選手、指導者らには導入に慎重な意見が少なくない。それでも「故障のリスクを減らす方法は考えなければならない」と選手の体の負担を軽減する方向性には理解を示す。

 「もし最後の試合で球数を理由に降板したら納得できないと思う」。ある高校のエースは球数制限について「反対」と断言する。公立校の監督は「うちの場合、本気で野球に取り組むのは高校で最後という生徒がほとんど。大人が勝手に決めたルールで、後悔が残るような終わり方をさせていいのか」と強調する。

 部員の数による「不公平感」を導入反対の理由に挙げる声がある。甲子園では複数投手で勝ち上がるチームが増加。しかし県内の部員が少ない学校では投手をそろえられないのが現状だ。ある公立校監督は「頑張って2、3番手を育成しているが、正直苦しい」と漏らす。昨秋の県大会は1回戦から決勝までの全30試合で先発延べ60人中26人が完投しており、エース頼みのチームが目立った。

 「将来を考えると(選手たちに)無理はさせられない」と導入に肯定的な意見もある。「高校生は明らかに投げすぎ」と福井ミラクルエレファンツでトレーナーを務めた吉田晋也・日光整骨院長(福井市)。「1日の球数というよりも、1週間の合計数を減らすことが大切。練習や練習試合から投球過多を防がなければいけない」と指摘する。

 「球数制限には反対だが、これをきっかけに故障予防に向け建設的な話が進んでくれれば」(公立校監督)という声も聞かれた。県高野連の田邊浩之理事長は「県内で球数制限を導入する予定はないが、負担を軽減するためのあり方は今後も考えていかなければならない」と話した。

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