ハングル表記がある木造船を視察する「特定失踪者問題調査会」の荒木和博代表(右)=2月19日、福井県美浜町菅浜

 北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者の問題に取り組む民間団体「特定失踪者問題調査会」の荒木和博代表は2月19日、福井県の美浜町と小浜市の海岸で、北朝鮮国籍とみられる漂着した木造船を視察した。荒木代表は「嶺南は過去に日本人が拉致された場所であり、工作員の潜入脱出が繰り返されていた場所。注意する必要がある」と述べた。

 敦賀海上保安部によると、今年に入ってから福井県内では、両市町など嶺南地域で8件の木造船の漂着、漂流を確認している。このうちハングル表記があった1隻については、同保安部は「朝鮮半島から来たものと推測できる」としている。遺体や生存者は確認されていない。

 荒木代表は、同調査会常務理事の北條正敦賀市議、救う会福井の森本信二会長と計3カ所の海岸に行き、現場で保管されている木造船を視察。美浜町菅浜に漂着した木造船にはハングル表記があり、荒木代表は写真に収めるなど、熱心に観察し「北朝鮮では現金収入などの目的で漁業が推奨されており、漁船の可能性が高い」と指摘した。

 同市田烏には漂着した船首部分があり「船首の大きさから、船全体は12メートルほどあったと推定される。10人ほど乗れる大きさ」と述べた上で「北朝鮮の工作員の上陸ポイントと漂着場所は重なることが多い。漁船にまぎれて工作員が日本に潜入している可能性も否定できない」とした。

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