子どもをあやしながら傍聴する母親ら=2018年12月3日、福井県福井市議会議場

 福井県福井市議会は2月19日までに、子育てサークルから要望があった3月定例会での乳幼児同伴による本会議傍聴を許可しないと決めた。先の12月定例会で傍聴を受け入れた際に子どもの声などが騒がしく、議員の質問や理事者答弁が聞き取れないなど「議会運営上不都合があった」ことが理由。この日の市議会議会運営委員会で、青木幹雄議長が報告した。一方で、乳幼児同伴で傍聴できる環境整備について議論を進めるとした。

 同市議会の傍聴規則では基本的に18歳以下の傍聴は認めていないが「議長の許可を得た場合は、この限りでない」と定めている。福井新聞社と福井の母親でつくる子育てサークル「ふくまむ」が昨年11月、乳幼児の傍聴席入場などを求める要望書を提出。「時代の流れもあり、ぜひ入っていただきたい」(青木議長)などとして許可を得た。市議会が乳幼児の傍聴席入場を許可したのは初めてとみられる。

 12月3日の一般質問を、0~2歳の子どもを連れた30~40代の母親12人が傍聴。産後ケアや第3子出産促進など子育て支援関連の質問があり、身近なテーマに耳を傾けた。参加者によると、子どもたちが声を出してしまうことがあり、母親たちは抱っこしてあやしたり傍聴席をこまめに出入りしたりして、議事進行を妨げないよう心掛けた。

 傍聴が参加者たちから好評だったことを受け、今回も▽乳幼児の傍聴席入場▽親子で傍聴できる防音室または託児の仕組みの整備-を求める要望書を2月12日に提出。しかし、前回の傍聴について多くの議員から「子どもの声を含め静かでなかった」「質問や答弁が聞き取れないことがあった」といった意見があり、青木議長が「議会運営上不都合があった」として乳幼児の傍聴席入場を許可しないことに決め、ふくまむ側に伝えた。

 12月に傍聴したふくまむメンバーの女性は「子どもたちの声が妨げになってしまったのなら申し訳ないが、他の参加者からもまた傍聴したいという声が寄せられている」と話し、「開かれた議会に向け、親子傍聴室や託児サービスの整備を検討してもらいたい」と要望した。

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