3月に実施されてきた学内企業合同説明会。「研究会」と名を変え、前倒し開催する大学が増えている=2018年、福井県福井市の福井工大福井キャンパス

 ■3者絡む思惑

 各大学が開催を早めた理由は、大学、学生、企業それぞれの思惑が絡んでいる。

 県外出身者が多い県立大、福井工大は2月上旬から学生が春休みに入り県外に出る学生も目立つ。「学生が福井にいる2月中に地元企業に触れることができるメリットは多い」(県立大)。学生側から早期開催を求める声もある。「民間の合同説明会は3月初旬に集中する。それ以降に実施する学内説明会も企業の顔ぶれは変わらず『行く意味が分からない』と前倒し開催を求める声が上がっていた」(仁愛大)。

 県内企業側も大手が早く優秀な学生を獲得するのを恐れ、「3月では遅い」と早期開催を求めた。ある大学関係者は「3月に選考を始める企業もあり、採用側が前のめりになっている印象。大学としても柔軟に対応せざるえない」と苦しい胸の内を明かす。

 2月でも「研究会」なら採用ルールは逸脱しないが、ある大学関係者は「実際には説明会も研究会も内容に大差ない。3月解禁は有名無実化している」と苦笑する。

 ■「間延び」を懸念

 企業が大学側に前倒しを求めた背景に、長期間のGWもある。採用コンサルタントを手掛けるリンクメーカー(あわら市)の大連達揮社長は「10連休を挟むと(意中の企業への)学生の温度感が変わってくる」と分析し、GW前に採用活動に一定のめどを付けようとする企業心理を指摘した。複数大学の研究会に参加する県内の土木工事業者も「GWに学生とのコンタクトが間延びし、他企業に流れることが怖い。採用活動は昨年より前倒しする予定」と打ち明ける。

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