2018年2月の大雪で動けなくなった男性の軽乗用車=2018年2月8日、福井県坂井市丸岡町上竹田の国道364号

 翌7日午前9時すぎ、息子から電話がかかった。「雪で動けなくなった。JAFを呼んだけど来ない」。外出時も上着やマフラーを着けないほど暑がりだったという男性は、このときも防寒着を持っていなかった。母は警察にも通報して助けを求めるよう促し、自らも福井県警に救助を3度依頼。救出の一報を待ち続けたが、警察からの電話は最悪の結果を伝えるものだった。

 息子の死に「なんで」という怒りしかなかった。今も気持ちは収まらないが、昨年の教訓を踏まえた対策を次の大雪の時にはしっかりと生かし、同じことを繰り返さないでほしいと願う。

 生活は大きく変わっていないが、息子の姿がよぎる瞬間は日々あるという。料理をしても無意識に多めに作ってしまう。2人で見たことのあるテレビ番組が流れていると「(息子が)今のシーンを見たらこう言っただろうな」と、言いようのない喪失感に包まれる。

 現場の上竹田に10回近く通い、手紙を添え、息子の誕生日を祝ったりした。1月の成人式も成長を確かめる節目の一つになるはずだった。「本来なら同級生たちと一緒に成人式に…」。声を詰まらせながら語った。

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