並行在来線第三セクター設立の流れ

 2023年春の北陸新幹線敦賀開業に伴い、並行在来線(現JR北陸線)の福井県内区間を運営する第三セクター会社の出資金について、福井県や市町などで20億円程度を拠出する見通しとなったことが2月6日、分かった。20年夏を予定していた準備会社の立ち上げ時期を今夏に前倒しし、その段階でまず5億円程度の出資金を確保する。さらに本格会社に移行する21年夏に15億円程度を積み増す。現在、県や沿線市町で負担割合などの協議を進めている。

 関係者によると、県や沿線市町の事務レベルで検討した結果、先行事例に基づき、出資金については開業準備に約15億円、内部留保に約5億円が必要と判断した。

 先行事例では、富山県の並行在来線「あいの風とやま鉄道」が、設備投資費を含めて約40億円の出資金を確保している。ただ、福井県の場合、設備投資費は県が地方交付税措置を活用して担うことにした。県関係者は「市町の負担をなるべく軽減したいという狙いがある」と説明する。

 今夏の準備会社設立時期に確保する5億円程度の出資金は、県や沿線7市町が中心となって負担する考え。7市町の負担割合は均等割の方向で協議している。準備会社立ち上げに合わせて社員募集なども予定しているため、この出資金の一部は当面必要になる募集経費などに充てる。

 残り15億円程度の出資金については県や沿線7市町の追加負担のほか、非沿線の市町からの拠出も見込む。この際に市町の負担割合は沿線も含め、経営計画案に基づく経営安定基金の拠出額などを踏まえて差をつけ、21年早々に確定させる方針。関係者は「先行事例を見ると新幹線高架橋などの建設に伴う固定資産税の収入がない非沿線の割合はかなり小さい」としており、福井県も沿線に比べて非沿線の割合を低く抑える可能性があるという。

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