殺人罪などに問われた室坂一美被告の裁判員裁判の判決公判があった福井地裁の法廷=2月6日(代表撮影)

 2017年11月、福井県勝山市の女性=当時(84)=が自宅で頭を殴られ殺害された事件で、女性に対する殺人罪と事件当時不在だった長女を殺害しようと凶器を準備した殺人予備罪などに問われた、長女の元夫で住所不定、無職室坂一美被告(63)の裁判員裁判の判決公判が2月6日、福井地裁であった。渡邉史朗裁判長は「相当な強さで殴り殺しており、殺害の態様は悪質」として懲役15年(求刑懲役18年)を言い渡した。

⇒被害者長女「納得いかない」

 争点となった女性への殺意が生じた時期について、渡邉裁判長は「憎悪の対象は主として長女」とし、現場に向かう時点で女性の殺害を決意していたと断定するのは困難と指摘。計画性はなかったとする弁護側の主張を認めた。

 判決理由では、人格的な障害や母親に対する父親の暴力を幼少時から目の当たりにしてきたことが事件に影響したとしながらも、「大きく同情することは難しい」とした。被告の態度から「反省や更生が進みにくい可能性がうかがわれる」と述べた。

 判決によると、室坂被告は2017年11月15日午後6時ごろ、離婚時に財産分与を断られたことへの恨みを晴らそうと、長女を殺害するための金づちを持ち、女性宅に侵入。長女が不在と分かり、恨みを抱いていた女性の頭を金づちで複数回殴打し殺害した。

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