血糖値の上昇抑制作用が確認されたコウギク

 薬用植物で菊の一種「コウギク」に血糖値の上昇を抑制する働きがあることが、福井県立大学生物資源学部の村上茂教授の研究で確認された。1月31日、同県小浜市の同大学小浜キャンパスで発表した。研究は同市と結んでいる包括的連携協定の一環。市はコウギクの栽培・利用拡大に取り組んでおり、この健康効果がコウギクの普及に役立つと期待されている。

 同市内のコウギク栽培をめぐっては、2015年に市と県立若狭東高校が薬草の産地化を目指した協定を締結。コウギクの栽培拡大や商品開発に取り組んできた。17年には市と県立大学が包括的連携協定を結び、この一環で村上教授が研究を始めた。

 研究では、マウスにコウギクエキスを与えた後、でんぷんを食べさせ血糖値を測定したところ、血糖値の上昇が抑えられる結果が出た。でんぷんの代わりに、でんぷんの代謝後にできるグルコースを与えた場合は変化がなかったことから、代謝酵素の働きを阻害する働きがあると分かった。このため血糖値の上昇抑制には食前にコウギクを摂取する必要があるという。

 また食後の急激な高血糖は動脈硬化につながるが、コウギクの抗酸化、抗炎症作用が動脈硬化を抑制する可能性があることも実験の結果、分かった。

 実験で使ったコウギクの量は、人間換算で乾燥品の30~50キログラムに当たり、両手で持つほどの分量になるという。人間にどの程度の分量で有効かは、今後の研究を待たねばならない。村上教授は「ほかの健康補助食品と組み合わせるなどしながら生活に取り込んでは」としていた。

 発表会見には、コウギク栽培に取り組んでいる市地域おこし協力隊員の橋本翔さんも出席し「コウギクは健康に良いと市民に知ってもらい、日常のプラスワンとして親しんでもらえれば」と話していた。

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