福井県の越前市、鯖江市の人口推移(2014年~2019年の1月1日時点)

 福井県の越前、鯖江両市の住民基本台帳に基づく2019年1月1日時点の人口が、2年連続で前年を上回った。地方の人口減少に歯止めがかからない中、県内でも人口増の市町は丹南2市だけ。越前市は92人、鯖江市は172人増えた。越前市は好調な市内製造業の外国人を中心とした雇用拡大が要因にあり、鯖江市は眼鏡など市内産業・企業の周知を図るシティープロモーションや県外からの移住促進事業などの効果としている。

 ■鯖江市

 鯖江市は1月1日時点の人口が6万9469人となり、1955年の市制施行以来最多を記録した。昨年12月に続く記録更新で市関係者は「まちの魅力を高める市や市民らの地道な取り組みが成果を上げている」と喜んでいる。

 市めがねのまちさばえ戦略室によると、1年間の社会動態は263人増で、自然動態の91人減を上回り全体でプラスとなった。内訳は日本人が45人増の6万8487人、外国人が127人増の982人だった。

 鯖江市の人口が微増を続けているのは県都福井市と、大企業が立地する越前市に挟まれた立地の良さが要因の一つ。20代後半から30代の働き世代や外国人労働者の転入が目立つという。

 鯖江市は2060年に人口6万人台を維持することを目指しており、特に若者の社会動態を増やす施策に力を入れている。眼鏡のチタン加工技術を応用した医療機器やITなど成長分野への進出を推進し、大都市圏の企業のサテライトオフィス誘致も積極的に行い、若者や女性に魅力のある雇用を創出している。

 ほかにも若者がまちづくりに関わる「市役所JK課」や就業など条件を定めずに自由に移住体験をしてもらう「ゆるい移住」事業などを展開。県外の大学生による河和田アートキャンプや全国から多数の来場がある体験型マーケット「RENEW(リニュー)」などを通じ、交流人口の拡大を図っている。同戦略室の内田吉彦室長補佐は「若い世代が県外に出ていろいろと学ぶことは重要。その後、地元に戻ってきたいと思われるまちにしたい」と話している。

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