片町メイン通り南側に飾られていたアーチ看板撤去後の景観=福井県福井市順化1、2丁目

 福井県福井市の繁華街・通称「片町」のメイン通り南側に半世紀近く飾られていたアーチ看板が、昨年12月末に撤去された。老朽化に伴い、看板に雪が積もるとその重みで落下する恐れがあるため、通行人の安全性を第一に考慮した。片町商店街振興組合によると、新たなものを取り付ける予定は今のところないという。

 ⇒【画像】アーチ看板のある風景

 メイン通り南側のアーチ看板は1972年に取り付けられた。縦幅は約2メートル、横幅が約10メートル。地上約7メートルの場所に掲げられ、夕日のような鮮やかなオレンジ色をバックに、赤い大きな文字で「片町」と書かれていた。夜になると照明がともされ、華やかな雰囲気を醸し出していた。

 設置から50年ほどたち、福井県と県屋外広告美術協同組合が昨年7月に行った安全パトロールで危険性を指摘されたため、片町商店街振興組合は本格的な降雪シーズンに入るのを前に、昨年12月28日に支柱と共に撤去した。

 近くで写真店を営む横山正理事長(59)によると、アーチ看板そのものは、今回撤去されたものが取り付けられた72年以前にもこの場所にあったようだ。「私が生まれた60年よりずっと前から形を変えながら設置されていたと聞くし、幼いころはネオンサインだったと思う」と懐かしむ。その上で「組合の総意として、安全・安心なまちづくりを進めるために撤去した。看板がなくなって寂しいとの声があるかもしれないが、個々のお店の魅力を高め、商店街全体の集客力をアップしたい」と話している。

 なお、メイン通り北側のアーチ看板は2005年に改修されており、今もバリバリの現役。昼夜を問わず、お客を温かく出迎えている。

 県都市計画課によると、屋外広告物は、風雨や強い日差しにさらされているため、表面はきれいでも、内部が劣化し、落下や倒壊の危険性があるという。強風などによる看板事故が全国各地で相次いでおり、同課は定期的な点検と安全管理を呼び掛けている。

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