おこないで餅をまく女性=1月13日、福井県鯖江市磯部町の石部神社

 福井県鯖江市東部の伝統行事「おこない」が1月13日、同市磯部町の石部神社であり、従来は厄年の男性のみが担っていた餅まきに、今年初めて女性が加わった。少子高齢化の中、担い手を増やして行事を守っていく狙いで、集まった住民ら約250人に向け、厄年の女性3人も元気よく餅をまいた。

 おこないは餅をまくことで「厄をみんなで分け合う」といった意味があるとされ、年明けから2月にかけて北中山、河和田地区の計20の集落で順次行われる。江戸中期に始まったとみられ、市の文化財に指定されている。

 各集落とも餅をまくのは厄年の男性だ。ただ、このまま人口減少が続くと行事の存続が危ぶまれるため、磯部町は独自の判断で、昨年の総会で女性の参加を決めた。市教委文化課によると、女性がおこないの餅まきをする集落は初めてという。

 この日は35歳の女性1人と17歳の2人が、厄年の男性2人や区長(58)らと参加した。神事でおはらいを受けた後、境内に組まれた桟敷に立ち、次々と餅をまいた。約4俵の餅米で作った丸餅などが用意され、住民は歓声を上げて奪い合った。

 磯部町出身の35歳女性は「古い歴史があり、子どもの頃から慣れ親しんだ行事で餅まきができてうれしい」と話し、女性が参加することに「行事を守っていくためには変えていくことも必要なのかなと思う」と語った。

 区長は「伝統行事は男のものという意見もあるだろうが、女性参画は社会的な流れになっている」と述べた。

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