福井ゆかりの刀匠の作品が並ぶ特集展=1月9日、福井県敦賀市立博物館

 福井県敦賀市立博物館所蔵の刀剣や刀装具などを紹介する特集展が、同館で開かれている。南北朝から江戸時代にかけての福井ゆかりの刀匠らの作品を2月22日まで、3期に分けて計38点展示する。

 第1期は「越前康継の作刀を中心に」と題し、江戸時代の12点を1月18日まで展示。当時の越前は有数の刀産地で、中でも初代越前康継は福井藩と将軍家のお抱え工として名をはせたといわれている。

 銘に「肥後大掾(だいじょう)藤原下坂」「越前住」と刻まれた脇差しは、康継に改名する前の作品。その後、徳川家康と秀忠親子により江戸に召し出され、「康」の字を賜り康継に改名した。自身の刀に葵紋を切ることも許され、同博物館によると破格の待遇を受けていた証という。長さ75・4センチの刀に康継の銘や葵紋が切られているのが確認できる。

 また、康継は大坂の陣で失われた名刀の写しを作っており、長さ40・3センチの脇差しはその一つ。銘に「越前國住康継」と刻まれ、南北朝時代の名工貞宗の作とされる「獅子貞宗」を模しているという。

 市民から寄贈を受けた豪華な装飾の拵(こしら)えも展示。鞘(さや)部分に艶の美しい金梨地や蒔絵(まきえ)、金具には細かなくぼみを均一に打った魚々子(ななこ)地などが施され、細部まで技巧を凝らした装飾が施されているのを間近で見られる。

 19日~2月5日の第2期は「光行・敦賀最古の在銘刀剣と郷土の刀工」をテーマに12点を展示。第3期の「敦賀盛重と安田コレクション」は同6~22日で、14点を披露する。

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