国内のスルメイカ漁獲量と平均価格の推移

 日本近海のスルメイカが記録的な不漁続きで、価格が例年の2倍以上で高止まりしている。世界的な不漁で外国産イカも高騰。業者は苦境に陥り、塩辛など珍味や駄菓子に値上げの波が押し寄せる。研究者は資源回復は当面難しいと指摘。高値はまだ続きそうだ。

 農林水産省によると、2017年のスルメイカ漁獲量は前年比13%減の6万1千トンで、10年前の3割以下。記録のある1956年以降では2年連続過去最低を更新した。18年も10月末までで前年をさらに下回るペースだ。全国の産地市場のスルメイカの平均価格はかつて1キロ200円前後だったが、16年からは500円から600円台で推移している。

 「全国いか加工業協同組合」(東京)によると、海外産イカの仕入れ値も例年の2倍以上に高騰したとの報告が組合員から寄せられる。世界的な不漁に加え、韓国や中国などの需要拡大も一因とみられる。

 福井県内でもスルメイカの漁獲量は激減している。県水産課によると、2011年までは年間2千トン前後あったが12年は1485トンに減少。13年は1597トンといったん増加に転じたものの、14年以降は減り続け、16年は452トンにまで落ち込んだ。

 イカ釣り漁船約20隻が所属する越前町漁協では「30年ほど前は、県内に北海道や東北の船も入って相当な水揚げがあった。近年は漁獲量が減り、燃料代がかさむイカ釣りの船も減り続けている」と現状を話す。

 県水産課の担当者は「イカは寿命が1年しかなく、資源管理が難しい。フグのような高値で取引される魚と違うため、養殖にも向かない」と話している。

 北海道大学の桜井泰憲名誉教授は日本近海の不漁について「冬に産卵場となる東シナ海の水温が低く、ふ化がうまくいっていない。親イカの資源量が年々減っているため不漁が続きそうだ」と指摘している。

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