イノシシの肉やだしを使って作った「殿下福亥のししラーメン」

 厄介者が、いい味出してます―。福井県福井市殿下地区で害獣として駆除されたイノシシを使ったラーメン「殿下福亥のししラーメン」が登場した。1月11日に同市畠山町の農家レストラン「かじかの里山殿下」内にオープンした「福亥軒」で提供が始まり、地元住民らが舌鼓を打った。同地区で活動し、開発を手掛けた「こしのくに里山再生の会」代表理事の松平成史さん(45)は「多くの人に知ってもらい、一人でも多くの人に殿下を訪れて味わってほしい」と期待している。

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 同地区では年間を通じてイノシシが捕獲されるが、利用されずに廃棄されることも多い。その状況を知った松平さんがイノシシの肉だけでなく、骨まで余すことなく利用できる商品が作れないかとラーメンを考えついたという。

 スープは素材の味を生かそうと化学調味料は不使用。味はみそや塩、しょうゆで試行錯誤を重ね、一番肉に合うみそ味に決めた。

 食材も地元産にこだわった。越知山の伏流水にイノシシの骨と野菜を加えて煮込んだ「だし」に、市内の醸造元から仕入れたみそで味付けし、あっさり風味に仕上げた。トッピングにはイノシシのバラ肉を使用。しょうゆで甘辛く煮込み、あっさりしたスープにアクセントを加えている。

 営業初日のこの日は、開店と同時に多くの住民らが訪れ、ラーメンを味わった。知り合いから聞いて大野市から訪れたという男性(47)は「見た目は濃そうだが食べるととてもあっさりしておいしい。肉の食感も良く、脂も甘かった」と満足そうだった。

 殿下福亥のししラーメンは1杯千円で、2月23日までの毎週金土曜日の午前11時半~午後2時、同5時~同6時半に提供する。麺や具材、スープがなくなり次第終了。販売状況は同会のホームページで案内している。

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