北島友嗣会長(左)から推薦状を手渡された後、お礼を述べる杉本達治氏(同2人目)=1月11日、福井県福井市の福井県農業会館

 今春の福井県知事選を巡り、福井県農政連は1月11日、前副知事の杉本達治氏(56)の推薦を決めた。5選を目指す現職の西川一誠氏(74)からも推薦願が出ていたが、北島友嗣会長は「西川氏には敬意を払っている。ただ西川氏以上に農業に情熱を持っている人を選んだ」と説明した。県農政連の加盟者に当たる盟友は約3万5千人。選挙戦で集票マシンの役割を果たすため、どちらを推薦するのか注目されていた。

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 関係者によると、西川氏は昨年11月に丹生支部、杉本氏は昨年12月に高志支部を通じて推薦願を提出していた。

 11日、福井市の県農業会館で8支部の支部長、副支部長を集めた非公開の会議があり、両氏の推薦願を協議した。関係者によると、杉本氏を支持する支部の盟友数が全体の8割以上を占めたため、その後の選挙対策委員会に杉本氏の推薦を諮った。選対委では支部長らのほか、県内各JAの組合長、青壮年部と女性部の代表も加えて協議したところ、杉本氏を推す声が多数を占め、推薦が決まった。

 決定の連絡を受けて会場入りし、北島会長から推薦状を手渡された杉本氏は「農業者が県内で農業をしたい、続けたいと思えるようにしていきたい。福井県の農業の新しい時代を切り開けるよう頑張っていく」とお礼を述べた。

 北島会長はこの後の会見で「杉本氏は農業を基幹産業と訴えている。杉本氏の農業に対する情熱に感銘した」とした上で「多選批判も決め手の一つになった。女性部などからは素直な気持ちで世代交代を求める声が上がった。そういう民意がある」と強調した。市町議員有志による杉本氏の支援団体「新しい風ふくい」などと連携しながら「草の根で杉本氏の名前を広げたい」と話した。

 杉本氏と会場入りした自民党県連会長の山崎正昭参院議員は会合後、記者団に「自分の選挙でも、県農政連の推薦を得た後に風向きが変わった経験があるので大変心強い」と話した。党本部からの推薦見通しについては、10日に党幹部と面談したことを明らかにし「間もなくとの話をいただいた」と述べた。

 過去4回の知事選で県農政連の推薦を受けた西川氏は県庁で記者団に「農家の家族には会社員もいるし、県農政連の中で違う考えの人もいる。そういった方々に支持を働き掛けていきたい」と語った。後援会幹部も「農業団体の中には西川氏を推薦していただいているところが多数ある。こうした皆さんと一緒に頑張っていきたい」と話した。

 知事選にはこのほか、県議の中井玲子氏(60)が出馬を表明している。

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