医療関係者らが使う頭蓋骨の模型

 福井県内の県立高3校で保管していた頭蓋骨の標本が、本物の人骨である可能性が浮上し、県警が1月8日に回収していたことが分かった。昨年6月に鹿児島県の高校にあった標本が人骨であることが明らかになり、福井県教委が全ての県立高、特別支援学校、高志中学の計39校を調査。三国高校(坂井市)、金津高校(あわら市)、武生高校(越前市)で1点ずつ見つかった。3校は調査後も回収されるまで半年間保管していた。県警は本物かどうかなどを鑑定する方針。

 昨年6月の調査で3校の生物担当の教員が、歯などを見て頭蓋骨を本物の人骨と判断し、県教委に報告した。いずれも入手経路などの記録は残っていない。7日に事態を把握した県警が、保管状況などを確認した上で回収した。事件性は低いとみている。

 武生高校は生物準備室で保管していた。無記名の木箱に木製の台座付きで入っていて、黒ずんだ黄土色の状態だったという。備品台帳には記載がなく、購入時期などは不明。少なくとも10年以上は授業で使っていないという。

 三国高校では生物室前の廊下のガラス棚に入っていたが、調査後に生徒の目に触れない場所に移した。数年前まで授業で使っていた可能性がある。

 金津高校は、三国高校に2点あった標本のうち1点を借り、生物室の鍵付きのロッカーで保管していた。昨年も授業で標本として使用していた。

 調査結果を公表しなかった理由について、県高校教育課の松森義郎課長補佐は「県内の状況を把握するために調査した。公表する予定は元々なかった」と説明。県警の鑑定後の取り扱いは「各校の判断で決めてもらいたい」とした。武生高校は引き取らない予定という。

 刑法に詳しい福井弁護士会の端将一郎弁護士は、本物の人骨だった場合について「保管しているだけなら刑法上は問題はないが、処分する際には人骨として適切な方法で処分しないと死体遺棄に当たりかねない」と話した。

 県警は入手経路を調べるなどした上で、今後鑑定し、本物の場合は年齢や性別などを明らかにしていく方針。

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