お堀に囲まれた福井城址に立地する福井県庁舎(中央)。西川一誠知事が、2019年度に移転検討を始めたいとの意向を示した=2018年11月29日、福井市

 福井市中心市街地のまちづくり指針「県都デザイン戦略」に基づく福井県庁舎の移転に関し、西川一誠知事は1月7日の年頭会見で「各界各層の皆さんで幅広い議論を行う場を設けたい」と述べ、2019年度に検討を始めたいとの意向を示した。23年春の北陸新幹線敦賀開業などを見据え「先の高速交通体系の姿も見え、将来像を共有してまちづくりを考えることができる状況になった。いよいよ(検討を)進めるタイミングだと思う」と強調した。

 移転検討は今春の知事選で掲げるマニフェストに盛り込む予定で、選挙で信任を得た後に議論を始めるという。

 現庁舎は1981年に福井城址(じょうし)内に建設された。財務省令により耐用年数は、その50年後の2031年となっている。西川知事は、現庁舎の建設検討に10年程度を要したという経緯を踏まえ「庁舎は約10年後に耐用年数を迎えるが、移転には時間が掛かる。今年から議論したい」と述べた。

 県だけでなく福井市や経済界、一般市民を巻き込んで議論し、同じく福井城址内にある1966年建設の県会議事堂、88年建設の県警本部の庁舎も移転の検討対象にするとした。

 県と福井市が2013年に策定した県都デザイン戦略には、福井城址やその西側に隣接する市中央公園を生かし、50年を目標に「福井城址公園」を整備するとの施策が盛り込まれている。実現の前提となる県庁舎の移転について、西川知事は16年2月の県議会一般質問の答弁で「5、6年のうちに本格的な検討が必要」との認識を示したものの、具体的な着手時期は明らかにしていなかった。

 県庁舎の移転を巡っては福井商工会議所の検討委員会が14年、コンパクトで効率の良いまちづくりが必要として、福井市庁舎と合わせて市中心部に移転・再配置する五つの案を提示。福井経済同友会は昨年、県庁舎の移転方法としてJR福井駅周辺の複数の既存ビルをリノベーションして活用してはどうかとのアイデアを公表している。
 

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