福井県内の特殊詐欺被害

 福井県警が2018年に被害届を受理した特殊詐欺の被害額が約1億1300万円となり、前年の約2億3920万円から半減したことが県警のまとめで分かった。統計上比較できる11年以降では2番目に少なく、2億円を割ったのは5年ぶり。件数も最多だった昨年の76件から6割減の31件にとどまった。

 県警生活安全企画課によると、被害額の最多は14年の約2億8540万円、最少は11年の約1億440万円。件数の最少は13年の29件だった。

 昨年の被害の内訳では、架空請求詐欺が被害額全体の9割を占め、22件(前年比17件減)で約1億370万円(同70万円増)。携帯電話のショートメールで有料サイトの未払い料金を求めたり、はがきで訴訟の取り下げ費用を請求したりする手口が主流という。金をだまし取る手段は、コンビニで電子マネーカードを購入させて番号を告げさせる手口が8件、指示した番号をコンビニ店員に告げさせてレジで支払わせるなどコンビニ決済を悪用した手口が4件だった。

 息子や警察官、金融機関職員などをかたるオレオレ詐欺の被害は、6件(同20件減)で約660万円(同9100万円減)にとどまった。このうち自宅に来た犯人にキャッシュカードを直接渡したケースが3件あった。

 一方で、コンビニ店員や金融機関職員、家族らが声を掛け被害を阻止したケースが74件、約4400万円報告された。

 県警は近年、被害防止に力を入れている。昨年はロック調のオリジナル啓発ソング「MIYABUTTA(見破った)」を制作し、福井市のハピテラス大型ビジョンで動画を流すなどした。1500点以上が寄せられた「振り込め詐欺撲滅川柳」では、小中高校生の部を新設。いずれも全国に先駆けた啓発活動で、県民の関心を高めている。

 生活安全企画課の理事官(54)は「県民が人ごとではなく、『もしかしたら自分も被害に遭うかもしれない』と考えてくれるようになったと感じている」とする一方、「まだ1億円以上の被害がある。手口はどんどん進化するので引き続き注意してほしい」と呼び掛けている。

関連記事