柚子の種類の違いや、蜂蜜の花の種類の違いによってどうしてこのような精妙なる味や香りの違いが出てくるのでしょう。一体このような違いはどうして、どのようにして生み出されてきているのでしょう。

 “今日の目覚めた意識の人々が肉眼を通して見る物は、まだ目覚めた意識を持たない太古の人々が見た霊的なものの外側にすぎません。すべての物質の背後には霊的存在の働きがあるのです”
 
 「物質界は霊界の一番外側の存在であって、自然界の物質の背後には大いなる存在の叡智が秘められているのです」。シュタイナーの何かの本で読んだ言葉が思いだされてきました。

 「元素界は(古来の呼び名「地水風火」に相応しい世界)私たちの環境である感覚的な知的世界のすべてが、霊的のものの顕れであり、霊的なものの流出であることを知らせてくれます。」と、『シュタイナー霊的宇宙論』―物質界と元素界 ―にも書かれていました。

 このことから、これまでシュタイナーの宇宙史に学ばせていただいてきた、熱→光→ガス→空気→水→地(物質)へと物質が生み出されるに至るこれまでの宇宙の壮大な歴史とそれらに関わってきているという霊たちの存在や叡智に思いが到るのです。

 柚子だけでも、その種類、蜂蜜の種類の組み合わせによって、さまざまな蜂蜜漬けの味や香りのバリエーシンが楽しめそうですが、それに調理法が加われば料理の世界は創造という意味においてまさに芸術であって、そうした世界に引き込まれそうな世界でもあるように思われました。

 また孫は季節の行事として忘れていなかったようで“冬至は柚子風呂でなくては”と言ってその大きな実をいくつか浮かべて冬至の柚子風呂として楽しんでいました。

 宇宙史における次のような言葉にも思いが及びました。まだ十分に消化できていない言葉であるのですが。

 「もし人間が、人間の肉体を支配できるなら、その他の物質界をも支配できます。この支配力を父の力、もしくは「父」と呼びます。人間におけるそのような父の諸力を「アートマ」と呼びます。ですから、アートマは物質に結びついている力なのです」

 「叡智は、宇宙の周辺から生まれます。そして私たちの方へ降りてきて、私たち自身の使命と、私たち自身の理想と、私たちの身近な人間関係とのために、その強い力で私たちを満たしてくれるのでなければならないのです」。(『シュタイナー霊的宇宙論』春秋社 <三位一体について>。<進化の目標より>)

◆断捨離

 以前に使っていた私の衣類などの身辺整理や、園舎の一部を新築した折、以前保育園で使っていた本を園舎の床下において置いたから、要るものと要らないものを整理して始末をしてほしいということは前々から娘から言われていたことでした。

 先日保育園の床下に入ってそれらの本の整理にあたってきました。しかし、それらの本は、当時、保育者として必要に応じて購入したもので、保育の仕事には直接関わっていない今の私には、それほど必要とはしない本です。しかし、現場で働く保育士にとってはどうなのか、一概に不要として処分してよいものかどうか今の私の立場では判断に困る本ばかりでした。処分するのであれば、共に保育の研鑽に励んできた保育士の人たちと検討したうえで、処分するかどうかを決めた方がよいように思え、その旨を伝えておきました。その中におやっと思って手に取った一冊の本がありました。

 2002年に発行されていた『初めてのシュタイナー』(志賀くにみつ著 小学館スクウェア)という本でした。著者の方は、東京外国語大学院を修了され、大学の講師としてドイツ文学に関わられておられた方でした。

 長らくドイツで幼児教育の勉強をされていた私の知人が、末娘のドイツでの幼児教育の留学にあたっていろいろな面でお世話くださるなかで、ドイツ語の指導者としてご紹介いただいた方でもあるのです。

 私が買ったものでしょうか?それともいただいたものなのでしょうか。目次を開くと、シュタイナーの世界に初めて出会う方々への実にわかりやすい道案内という立場で書かれているものでした。関心があったので、持って帰って拝読させていただきました。

 あとがきには「シュタイナーって何ですか」「結局のところ、シュタイナーは何を言いたかったのですか」こう言った質問を著者はよく受けられたという。こうした質問を通して、単に表面的な答えを期待しているのではなく、シュタイナーの本質とは何かを知りたいことがうかがえ、「始めてシュタイナーに触れる人にも、何年も学んでいる人にも応えられるよう、わかりやすく、かつ奥のある内容にすべくつとめました。」と書かれてありました。

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