斜面が崩落した県道武生美山線の現場。足羽川に仮橋を架け迂回路を設けている(写真上が池田町方面)=福井県提供

 福井県福井市蔵作町で大規模な土砂崩れが起き、県道武生美山線が全面通行止めとなり12月29日で1年となる。県道は土砂崩れ現場以北と以南の集落をつなぐ主要道で、積雪時は市内唯一の道路。県は迂回路を造ったが、片側交互通行のため住民は今も不便な生活を余儀なくされ、復旧時期はなお未定。現場を復旧しても再び斜面崩落の可能性があるとして、足羽川を挟んで対岸に県道を設ける案が浮上。現場復旧案と両にらみで検討しており、年度内にも国の査定を受ける。

 昨年12月29日、斜面が40メートルに渡って崩落する大規模な土砂崩れが発生。現場以南の住民が福井市中心部に向かうためには、池田町や鯖江市を経由する大幅な遠回りをしなければならなかった。3月8日に現在の迂回路が開通した。

 県福井土木事務所によると、表層の土砂崩れではなく、比較的規模の大きい地滑りだったため、調査に時間がかかったという。

 災害が起きた場合、現場復旧が原則。しかし「斜面を残すということは、再び土砂崩れが起きる可能性も残す」(同事務所)。現在、現場対岸に迂回する橋と再び県道に戻る橋の二つを仮設し、その間を仮設道路で結んでいる。検討案が採用されれば、現在の迂回路や橋の近くに県道や正規の橋を新設することになる。復旧工事は国から3分の2の補助が得られるため、県は国に災害査定を要請中。査定によって現場復旧か新県道設置を決める。

 担当者は「迂回路は片側通行で、通勤時間帯には信号の待ち時間が住民の負担になっている。国との協議次第だが、年度内にもどちらかに決定したい」と話している。

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