~「ふくい四季のしあわせ綴り」とは~
福井の地で脈々と続いてきた四季折々の伝統行事、風習、食文化。何気ない日々の暮らしの中に受け継がれているコトやモノにこそ、わたしたちが「しあわせ」を感じられる理由があるのではないでしょうか。そんな「しあわせの歳事」の数々を、福井県がこのほど「ふくい四季のしあわせ綴り」としてまとめました。それらを深く知り体感すれば、この福井がもっと好きになり、さらにはそれぞれのしあわせの再発見につながることでしょう。

結婚は人生における大きな“しあわせ”のひとつですね。結婚にまつわる風習は地域によって様々な違いがあります。「ふくい四季のしあわせ綴り」の中から、今回は福井の婚礼の風習についてご紹介します。

(1)花嫁が一生を誓う「イッショウミズ」/敦賀市以北

イッショウミズ

「イッショウミズ」は、花嫁が結婚式の当日に、嫁ぎ先の玄関先で一升桝に入った杯で水を飲むという儀式です。一升という言葉が「一生」に通じていて、「一生涯その家の水を飲ませてもらいます」「一生涯その水が口に合うように」という誓いの意味が込められています。福井市や坂井市では杯を床にたたきつけて割るのが慣例となっており、水の中に石を入れることで健康を願う地域もあります。

 

(2)しあわせを“まく”という風習「まんじゅうまき」/福井市、坂井市など

まんじゅうまき

まんじゅうまきは、嫁入り当日に新郎宅で行われた福井県独特の風習です。新婦を一目見ようと集まった近所や親戚の人たちに向けて、まんじゅうを手渡したり家の二階などから景気よくまいたりします。明治時代後期から福井市や旧坂井郡の都市部で始まり、ほかの地域に広まったといわれています。饅頭(まんじゅう)は「万寿」とも書く吉事にふさわしい和菓子であり、かつては盛大に行われたとされます。まんじゅう以外に餅や菓子がまかれることもありました。結婚式の簡素化の流れに合わせて、10~20年前ごろから徐々に見られなくなりましたが、現在も姿を変えて結婚式場などで行われることがあります。

 

(3)晴れ舞台を盛大に祝う「豪華な婚礼」/県内各地

豪華な婚礼

福井県の結婚式は盛大に行われることで有名です。結婚専門誌が行った調査などによると、福井県の新郎新婦が結婚式や披露宴、新婚旅行などにかける婚礼費用は今も全国でトップクラスということです。かつて嫁入り道具は家の格を表すものとされ、特に嶺北地方では長持(ながもち)や蚊帳(かや)、車箪笥(くるまたんす)などを「七つ道具」や「五つ道具」と呼び、嫁ぎ先に運び入れました。「衣桁(いこう)」と呼ばれる着物掛けを最初に運び入れる風習があり、「行こう」「良い娘(こ)」との意味が込められていたといわれています。昭和40~50年代からは、冷蔵庫や洗濯機など家電製品が中心となり、近所の注目を浴びながら嫁ぎ先に運び入れる際には、荷台がガラス張りのトラックが使われ、車両が後退するのは縁起が悪いとして許されなかったともいいます。

 

いかがでしたか? 今ではあまり見られなくなりましたが、福井には独特の婚礼の風習があったんですね。ぜひ年配の人に尋ねてみてください。これらのしあわせの風習の詳細は、福井県のHP「ふくい四季のしあわせ綴り」で見ることができますよ。

 

 

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