北陸新幹線

 政府は12月21日、2019年度予算案を閣議決定した。北陸新幹線金沢-敦賀間の地元負担を含めた事業費は18年度比388億円増の2638億円を計上した。人件費の高騰などで増加した建設費も含まれ、約4年後の開業に向け国土交通省は「整備の見通しはついた」としている。敦賀-新大阪間のルート調査費には、18年度比1億円増の12億円を盛り込み、沿線の環境影響評価(アセスメント)の手続きに着手する。

 23年春開業の金沢-敦賀間の事業費は、18年度と比べ約1・2倍増。区間内の用地確保率は約99%で、工事は引き続きピークを迎えている。福井県南越前町と敦賀市をつなぐ新北陸トンネル(全長約20キロ)、県道と一体的に整備する福井市の九頭竜川橋りょう(同410メートル)などの工事を加速させる。

 上振れした建設費については国費37億円を増やしたほか、財政投融資を活用して民間借り入れを借り換えることで生じた金利削減効果による余剰資金を投入することが決まっている。

 一方、敦賀―新大阪間では猛禽類の生息状況を調べ、着工や開業後の運行が環境に与える影響をまとめる環境アセスの作成に入る。調査項目や方法を決める手続きを進め、4年程度で終える予定。

 また来年3月におおまかなルートや駅の位置が公表されるが、引き続き小浜を経由して京都、新大阪につながる精ちなルートを調査するため、ボーリングで地質を調べたり、空中写真測量で地形を調べたりする。

 新大阪駅の地下ホームの構造についても検討。現在、高架ホームには東海道、山陽・九州新幹線が乗り入れているためで、民間プロジェクトの組成など事業の方法を3年程度かけて調べる。

 北陸、北海道、九州の整備新幹線3線の総事業費(地方負担含む)は18年度から483億円増の3963億円。このうち国費は792億円に増額した。

 難航続きだったフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の新幹線用の技術開発費は見送られた。民間の既存施設でこれまでの技術を活用できないか1億5千万円をかけ開発を進める。

 敦賀と名古屋を結ぶ北陸・中京新幹線、四国新幹線といった基本計画路線を含む「幹線鉄道ネットワーク」の整備手法の調査に、18年度とほぼ同額の3億円を計上した。

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