架空の福井市営地下鉄の路線図

 午前7時現在、福井市営地下鉄全線は平常どおり運転しています―。福井県越前市出身の法政大生、三好郁也さん(23)=東京都=が、インターネットで架空の「福井市交通局」を立ち上げ、地下鉄路線図を公開し毎日「運行」している。運行状況は定期的にSNS(会員制交流サイト)に投稿。線路侵入による遅延、ダイヤ改正などリアルさにこだわる。「福井に興味を持ってもらい、福井を広めるきっかけになれば」と話している。

 子どもの頃に東京や名古屋を訪れ、都会といえば地下鉄というイメージを持ったのがきっかけ。「もし福井に地下鉄が開業したらどうなるんだろう」と、高校生の時から県都福井市を舞台に想像を膨らませ、上京後の2015年に試しに路線図を作ってみた。

 16年4月の福井鉄道とえちぜん鉄道の相互乗り入れのニュースに刺激を受け、16年9月に福井市交通局のホームページを開設し路線図を公開。ツイッターでも情報を発信している。

 坂井市春江町から「大和田新都心駅」を経由し、福井市清水地域の「志津が丘駅」を結ぶ大和田線、市東山健康運動公園とフェニックススタジアムを結ぶ東西線などがある。当初は7路線だったが、住宅街や商業施設の位置を調べて採算性を考えて現在の5路線に再編した。乗り換え案内も付いていて、一見すると本当に市営地下鉄が存在しているように思える。

 午前7時と午後5時にはツイッターに「平常どおり運転しています」と投稿。大雨などの影響による運転見合わせを織り交ぜるなど、遊び心あふれる。JR北陸線県内区間のICカード導入に伴い、交通局もICカード体験版を開始したり、福井しあわせ元気国体開催に合わせ、運動公園駅を福井国体運動公園駅に改称したりするなど、実際の福井の状況に機敏に対応した更新も見どころ。

 「リアリティーが大事。架空だからこそ見た人に楽しんでほしい」と三好さん。「駅名から知らない地名に興味を持ってもらい、今度行ってみようと思ってもらえたらうれしい」と話している。

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