編集長デスクにて、漫画原稿をチェックする中野博之さん

 厳しい状況にある出版業界の例に漏れず、週刊少年ジャンプの発行部数は1995年の約653万部をピークに減少し、現在は200万部弱に落ち込んでいます。少子化の影響などもありますが、中野さんは「若い世代の人たちが時間を費やすコンテンツが世にあふれる中、漫画というものの魅力をいかに伝えるかが大きな課題になっています。今のライバルは他誌ではなくてYouTubeなどのネットですね」と話します。出版部数が再び伸びるまでは大好きなビールを断つと宣言し、もう5年間以上にわたって一滴も飲んでいないそうです。

 週刊少年ジャンプを購入する中高生の多くは地方都市に住んでいるそう。そして、中野さん自身も福井で育ったからこそ、今の読者たちがどんな思いで漫画を読み、愛してくれているかを実感できると話します。「自分たちがジャンプに、そして漫画に対して抱いていたあの頃の熱狂を再び作り出したいんです。そのためにはこれからも新しい才能をどんどん発掘することが大事。そして本当に面白い漫画を日本だけでなく世界へ広げる力が最もあるのは、これからもジャンプというブランドだと自信を持っています」

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なかの・ひろゆき / 1977年、福井県越前市生まれ。 武生高校、早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年に集英社に入社。週刊少年ジャンプ編集部に12年間在籍した後、「最強ジャンプ」副編集長、少年ジャンプ副編集長を経て2017年6月、第11代少年ジャンプ編集長に就任した。

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