会見する自民党新生会の山岸猛夫会長(右から2人目)ら=12月18日、福井県議会議事堂

 福井県議会最大会派の県会自民党(25人)が12月18日に分裂し、退会した15人が新たな最大会派「自民党新生会」を結成した。会長には山岸猛夫氏が就いた。新会派の議員は、2019年春の知事選で5選を目指す現職の西川一誠氏(73)を支持する「西川県政と共に歩む会」のメンバー。一方、県会自民党には前副知事の杉本達治氏(56)を支持する斉藤新緑会長をはじめ、中立派を含め10人が残留した。知事選を巡る対立は2016年8月以来の自民会派分裂に発展した。

 ⇒【D刊】分裂の根っこにあるもの

 西川派は、先の予算決算特別委員会で会派の総括質問をした斉藤氏が西川氏に出馬辞退を促し、辞世の句を詠み上げたことを踏まえ、18日の会派総会で会長辞任を要求した。斉藤氏が拒否したため、西川派は席を立ち、自民党新生会の結成を届け出た。

 分裂の影響で、その後の本会議は開会が約30分遅れ、主導権争いも繰り広げられた。これまで慣例的に最大会派の会長が議会運営委員長を務めていることから、新生会の大森哲男副幹事長が斉藤氏の議会運営委員長と委員の辞任を求める動議を提案した。

 これに対し、民主・みらいの辻一憲幹事長が「県会自民党の内部の話で本会議での採決にはなじまない」と意見を述べたほか、議事進行を巡ってやじが飛び交うなど混乱した。採決では、西本恵一議員(公明党)が退席。欠席者1人を除く新生会メンバー14人のほか、笹岡一彦議員(自由民主党)と井ノ部航太議員(希望ふくい)、中井玲子議員(無所属)の3人が賛成し、採決に加わらない山本文雄議長を除く出席者33人の過半数の17人が起立した。ところが山本議長が起立者数の確認を誤り、否決とする前代未聞の事態となった。その後、訂正した。

 本会議後に会見した新生会の山岸会長は、予算決算特別委の斉藤氏の質問を「知事選のことは会派に持ち込まない約束が果たされなかった」と批判した上で「こういった形では、みんなの意見を吸い上げらない」と新会派を結成した理由を話した。

 これに対し、県会自民党の田中宏典政調会長は「予算決算特別委での斉藤氏の発言は、知事の政治姿勢をただしたもので問題はない。こちらは理事者に対して是々非々の姿勢で、粛々と行動していくだけだ」と述べた。

 自民会派はこれまでも離合集散を繰り返している。近年では16年8月に当時最大会派だった自民党県政会(26人)から20人が離脱し、県会自民党を結成。その後、残る6人のうち4人と別の1人の計5人が県会自民党に合流している。

 県会(定数37、欠員1)は今回の会派再編に伴い▽自民党新生会(15人)▽県会自民党(10人)▽民主・みらい(5人)▽自由民主党(1人)▽共産党(1人)▽公明党(1人)▽希望ふくい(1人)▽無所属(2人)―となった。自民党新生会と県会自民党、民主・みらいの3会派が代表質問できる。

関連記事