北陸新幹線

 建設費が膨らんでいる北陸新幹線金沢―敦賀間と、九州新幹線長崎ルートの追加財源約3450億円について、政府は12月17日、国が低金利で貸し出す財政投融資の活用による余剰資金約1700億円を活用する方針を固めた。国鉄時代に建設した東海道、東北、山陽などの新幹線をJRに譲渡したことに伴う収入の一部を国費として約650億円を充当する見通しだ。

 18日に開かれる与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の会合で報告する。

 一方、整備新幹線に充てる国費は18年度当初の755億円から増額させる方向で調整が続いているが、大幅な増加は見送るもようだ。

 与党PTは11日の政府への申し入れで、これまでの新幹線予算の増額規模(35億円)を上回る国費の増額を求めている。財務省は国費の大幅増に難色を示しており、年末の予算編成に向け増額の幅が注目される。国交省は今夏の概算要求で金額を示さない「事項要求」として、国費の増額を求めていた。

 沿線自治体にも地方負担を求める。運行主体のJR西日本には追加負担を求めず、国側に支払う施設使用料(貸付料)を増額しない。

 財政投融資は、公共性が高く民間企業だけで対応できない巨大事業に、政府が低利で資金を貸す仕組み。政府は16年度、新幹線建設のための民間借入金8千億円を財政投融資に切り替えており、金利負担軽減で浮いた資金を活用する。

 建設費が上振れしているのは23年春開業の北陸新幹線金沢―敦賀と、22年度に暫定開業予定の九州新幹線・長崎ルート武雄温泉(佐賀県)―長崎。人件費や資材価格の高騰などにより、計画より計約3450億円の追加財源が必要になっている。金沢―敦賀間は約2260億円増える見通し。
 

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