藤島会のスタッフに付き添われ、楽々カートを使って買い物を楽しむ利用者(左)=福井県福井市のエルパ

 ショッピングセンター(SC)のエルパ(福井県福井市)を運営する協同組合福井ショッピングモールは、足腰の負担を軽減する特殊な買い物カートを使い、高齢者に運動しながら買い物を楽しんでもらう「ショッピングリハビリ」事業を始めた。高齢者の介護予防として運動機能の維持、回復を手助けするとともに、同SCの利用促進につなげる。

 同事業は、エルパ近くの社会福祉法人藤島会の「リハサロンふじしま」と協力して11月22日にスタートし、毎週木曜に実施している。対象となるのは、福井市中藤島地区在住で65歳以上の要支援1、2、または市の「元気度調査」で生活機能が一定程度低下していると判断された人。実施日には同サロンの職員が利用者の自宅へ車で迎えに行き、終了後は自宅へ送る。

 藤島会は市の介護予防・日常生活支援総合事業として実施しており、対象者は低額でショッピングリハビリを利用できる。介護保険に基づいたサービスのため負担額は所得によって異なり、サービス利用の自己負担が1割の場合、要支援1の人の利用額は1回あたり328円。

 使うカートは福祉機器開発販売の光プロジェクト(鳥取県)が開発した「楽々カート」で、同組合は10台導入した。ひじを乗せることができる前腕支持台を備えており、背筋が伸びて足腰への負担が従来のカートに比べて約半分になるとされる。このカートを使って施設内を歩き回ることで運動機能の低下を防ぐ。

 11月29日は、80代女性4人が利用した。作業療法士の指導を受けながら準備体操した後、約1時間の買い物を楽しんだ。秋冬用の衣料やパンを購入した女性(84)=同市=は「運転免許を返納したので、普段は近くのコンビニにしか行けない。こうやって買い物を楽しめるのはうれしい。カートは歩きやすくて便利です」と話していた。同組合は今後、藤島会以外の事業者とも協力して多くの高齢者の利用を促していく。エルパ内では、ショッピングリハビリ事業の利用者が高齢者向けの商品を取り扱っている店舗で買い物をすると、特典が得られるといったサービスも検討している。同事業の問い合わせは藤島会の福井九頭竜包括支援センター=電話0776(57)0040。

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