若狭高の生徒らが見守る中、宇宙食のサバの缶詰を試食する宇宙飛行士の金井宣茂さん(中央)=12月9日、福井県坂井市の福井県児童科学館

 宇宙飛行士の金井宣茂さんが12月9日、宇宙食「サバ醤油味付け缶詰」を開発した福井県小浜市の若狭高校の生徒と面会した。試食で一缶をぺろりと平らげた金井さんは「地上で食べてもおいしいが、宇宙で日本の味が恋しくなった時に食べるにはぴったりの味。日本人宇宙飛行士の心的サポートになる」と太鼓判を押した。

 金井さんはこの日開かれたミッション報告会に先立ち、若狭高海洋科学科の2年生3人、小坂康之教諭と坂井市の県児童科学館で対面。小浜市特産の若狭塗箸を使って試食した金井さんは「とてもおいしい。ご飯によく合う」と絶賛。生徒から「星いくつですか?」と問われると「5点満点の6点ですね」と笑顔で答えていた。

 長期間の宇宙滞在で骨が弱くなる宇宙飛行士の栄養面を考慮し、サバは骨まで食べられるよう工夫されている。金井さんは「着眼点がすごくよくて先進的」と評価し、「栄養素のデータがあればさらによいのでは」と助言した。

 サバ缶は、前身の小浜水産高時代から12年かけて開発。生徒約30人が携わり、今年11月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙日本食に認証された。生徒から味付けや粘度にこだわったという説明を聞くと「ドキュメンタリー番組にしてほしいですね」と話した。生徒の要望に応えサバ缶に書いたサインには、「Great Job(グレートジョブ=素晴らしい仕事)」の文字を添え、長年にわたる同校の宇宙食開発の取り組みをたたえた。

 若狭高の西村喜代さんは「味や食感は食べてもらうまで不安だったが、おいしいと言ってもらえてよかった。今後も宇宙食の開発を頑張りたい」と話していた。

 若狭高のサバ缶は国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士の食事として、早ければ2019年度に採用される可能性がある。

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