「油揚げを海外で浸透させたい」と話す谷口誠社長。大きな油揚げを一口サイズに切ったり、まぜご飯の具や佃煮にしたりして提供している=福井県坂井市丸岡町上竹田

 油揚げ製造販売の谷口屋(福井県坂井市丸岡町上竹田、谷口誠社長)が、同市竹田地区の名物として知られる油揚げの海外販売を目指している。近年の和食ブームで豆腐が世界に広まってきている中、油揚げも受け入れられる余地があるとみており、販売に向けた第一歩として来年3月までに米国やアジア、欧州などで試食会を計画している。渡航や試食会開催に関する資金をクラウドファンディング(CF)サイト「レディーフォー」で募っている。

 【寄付はこちら】福井の食文化“OAGE”を海外へ。谷口屋の新たな挑戦!

 同社の油揚げは素材や製法にこだわり、中はふっくらと、外側はカリッとした食感が特長。坂井市内の同社店舗を訪れた海外客からは「豚肉を禁じたイスラム教の戒律に従ったハラル料理などに最適」「ベジタリアンの趣向にも合う」と好評という。谷口社長は「世界的に健康を志向する人が増えており、肉の代わりに植物性のタンパク質を摂取できる油揚げを広めることは可能だ」と話す。

 海外での試食会はこれまでに米国やベトナムなどで実施している。油揚げをしょうゆで食べてもらったり、まぜご飯の具として提供したりした。今後開催する試食会では、どのような食べ方が好まれるかを調査し、海外での販売法を決める材料にする。

 谷口社長は「それぞれの国に合わせた食べ方で提供したい」と話し、夏野菜を煮込んだフランスの郷土料理「ラタトゥイユ」の具材として油揚げを使うことなども考えられるという。

 同社の海外展開は、福井県の「ふるさと納税による新事業創出支援事業」に認定された。レディーフォーで12月20日午後11時まで100万円を目標に資金を募っている。支援者には金額によって土産付きの食事券や、油揚げセットがもらえる特典がある。

 「将来的には海外での生産も目指す」と谷口社長。「世界に『OAGE(おあげ)』を広めることは福井の食文化の発信にもなる。世界の人たちに愛される食べ物にしたい」と意欲を見せている。

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