寺島貴志容疑者を乗せて越前署に入る車=12月6日午後8時半ごろ、福井県越前市の同署

 福井県福井市内で薬物事件の捜査中、福井県警から事情を聴かれていた男が逃走した事件で、県警は12月6日夜、公務執行妨害と傷害の容疑で指名手配していた男を11月28日の逃走から9日目に福井市内で発見し、逮捕した。男は同市の自動車整備工、寺島貴志容疑者(45)。県警は身柄を越前署に移送した。

 捜査関係者によると、発見されたのはJR福井駅西口周辺の駐車場。

 県警組織犯罪対策課によると、寺島容疑者が1人で立っていたところを午後7時40分ごろ、捜索のため巡回していた私服捜査員らが発見、「寺島か」と尋ねたところ素直に認めたため逮捕した。逃走時は灰色のつなぎのような服を着ていたが、逮捕時は上下濃紺のジャージー姿だった。

 逮捕容疑は28日午前11時5分ごろ、福井市の自宅兼職場敷地内で、捜査員に任意で事情を聴かれていたところ、突然駐車中の車に乗り込み急発進させて逃走、その場にとどまるよう説得しようとした越前署の男性巡査長(25)を転倒させて職務執行を妨害し、約1週間のけがを負わせた疑い。同課によると「間違いありません」と容疑を認めている。

 逃走車は約50分後、南へ約1キロ離れた同市二の宮4丁目の福井大附属義務教育学校西側にある駐車場で発見されていた。県警は今後、逃走手段や足取りなどについても調べを進める。

 この事件を巡っては、逃走を図った現場と車が乗り捨てられた駐車場の近隣に複数の小中学校があり、児童生徒の登下校に保護者が付き添うなど安全確保に向けた対応が取られた。県警も巡回パトロールを強化していた。

 組織犯罪対策課長の小林久人参事官は「住民の皆さまにはご心配をお掛けしましたが、今後捜査現場におけるより適切な対応について、指導を徹底し再発防止に努めます」とコメントした。

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