多文化共生推進プランの策定に向け、外国人児童が多い教育現場を視察する企業の代表ら=11月12日、福井県越前市の武生西小

 福井県越前市が本年度中の策定を目指す市多文化共生推進プランに、小中学校入学前の外国人の子どもに学校外で日本語の初期指導を行う「プレクラス」の新設を盛り込むことが11月26日、明らかになった。外国人を多く雇用する企業と連携し、喫緊の課題となっている日本語が話せない児童生徒の支援策とする。

 プランの概要を同日、市議会に説明した。外国人市民のコミュニケーションや生活を支援する66施策を盛り込んでいる。

 概要によると、日本の学校に初めて通う子どもと保護者に学校生活を体験する「プレスクール」の機会を入学前に提供。新年度スタート後の数週間程度は、日本語が全く話せない各校の児童生徒を特定の施設に集めたプレクラス(初級)で、簡単な「聞く、読む、話す、書く」ができるよう少人数で指導する。入学後も少人数のプレクラス(中級)を各学校内に設けて指導を継続する。

 また、市民有志がボランティアで始めている外国人の子どもたちに対する学習支援を念頭に、同プランとしても「家庭や学校に続く『第三の居場所』づくりを行っていく」と明記した。

 同市の外国人市民は10月1日現在で総人口の約5%に相当する4262人で、うち3045人がブラジル人。4月1日現在で外国人の小学生は144人、中学生は64人。市は教育現場に日本語初期指導員らを派遣して対応しているが、近年は定住化の傾向が進むと同時に日本語が全く話せない子どもが増加。「子育て教育環境の充実」は、同プランの重要施策となっている。

 このほか、大人も含めた「多文化共生の実現に向けた啓発」も重点施策に挙げた。具体的には市国際交流協会の組織を強化するなどして、地域の広報物の多言語化や「やさしい日本語」の普及、日本語教育の環境整備などに取り組む。

 各施策のスタート時期や実効性は、外国人市民を雇用する企業の理解と協力が不可欠とし「緊密に連携し、必要な施策の組み立てを協働して行う。必要な支援も求める」と強調。市は既に企業5社と子どもの教育や保育の支援策について協議する研究会の年内立ち上げに合意している。

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