「エルパに必要なもの」をテーマに、ネット公募の約20人が話し合った「ゆるパブ・オフ会」=11月9日、福井市大和田2丁目のフェアモール福井

 福井県福井市大和田2丁目にある「フェアモール福井」(通称エルパ)。イオンモールのない福井にあって、県内最大の売り場面積を誇る大型ショッピングセンターだ。オープンから18年、多くの県民に親しまれている一方、インターネット通販の普及や近隣県での大型商業施設の誕生など厳しい環境の変化にさらされており、魅力をさらに高めることが必要とされている。そこで、11月9日に開かれた一般社団法人「ゆるパブリック」(ゆるパブ)と福井新聞ONLINEのコラボ企画「ゆるパブ・オフ会」では、「エルパに必要なもの」をテーマに、ネット公募の約20人が話し合った。

 2000年にオープンしたフェアモール福井は大手スーパー展開のユニーが運営する「アピタ」と、地元の協同組合福井ショッピングモールが運営する「エルパ」が核テナントで、県民からは総称としてエルパと呼ばれることが多い。オフ会は閉店後のエルパで開かれ、県内の学生や社会人、協同組合事務局の職員が参加。ゆるパブ理事の若新雄純さんがコーディネーターを務めた。

 ■エルパにしかないもの

  「いろんなお店がそろっている」(福井市の22歳男子学生)、「何でもあるイメージなので、どこかに行きたいと思ったら、とりあえずエルパって感じ」(鯖江市の22歳女子学生)、「お店の中が通路からでも分かりやすい」(福井市の31歳女性会社員)。参加者のエルパに対する印象だ。お出かけスポットとして定着していることが垣間見えた。ただ、エルパにしかないものは?との問いには一同首をひねった。まちなかに単独である路面店を含め、エルパに入っている店は県内のどこかに別店舗があり、エルパにはあくまでも店が「そろっている」というイメージという訳だ。

 そこで若新さんが「エルパに必要なもの」として提案したのは、県内に進出していない全国の有名店の誘致。JR福井駅前にあるハピリンにバーガーキングがあるように、エルパの一角に県内唯一の店を集めるアイデアだ。都市部を中心に人気の「フレッシュネスバーガー」、人気ファッションブランド「H&M」など、参加者からは具体的な名前が次々と挙がった。福井市の20代男子学生は「今はエルパに行けば何とかなるというイメージだけど、エルパにしかない店があれば、『エルパに行く』という感覚になる」と強調した。

 ただ、お店の人気が出れば、近隣に多店舗展開されるのが世の常。今では越前市にも出店されたスターバックスコーヒーも最初はエルパにだけあった。それを踏まえ、若新さんが「県内に2号店が出たら、エルパの店舗は撤退してもらうルールにする」というユニークな案を出したが、協同組合福井ショッピングモールの事務局はエルパの基本理念を語り出した。

 「エルパは、地元の人たちがいかにここ『エルパ』で商売を続けられる場所を作り出せるかと言うことが主眼にある。そのために、スパイス的に有名な店に入ってもらわないと、お客様が集まらないよねということで、ポイント的に少し出店してもらっている。売り上げ至上主義に走るのなら、有名なお店だけ入れればいい。なぜエルパがあるのかというと、地元で商売している中小企業の人が商売できる場所を残しておきたいからだ」

 社会の郊外化が進んでも、地元店の生きる道を作るという信念には一同脱帽。一つ目の提案は、難しいようだ。

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 「エルパに必要なもの」をテーマにしたトークイベントの内容を3回にわたって紹介します。次回の記事ではピアや他店との比較を交え、魅力アップへのヒントを探ります。来週の水曜日に公開します。

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