振り込め詐欺への注意を呼び掛ける看板を設置した松本一男さんの車=福井県坂井市丸岡町

 相次ぐ特殊詐欺被害を撲滅しようと、自家用車に手作りの看板を掲げ、啓発活動に取り組む福井県坂井市の男性がいる。「少しでも怪しいと思ったらすぐに警察に相談を」と呼びかけ、「詐欺に巻き込まれる人を一人でも減らしたい」と意欲をみなぎらせている。

 男性は坂井市丸岡町のコンニャク製造業松本一男さん(80)。防犯隊や少年警察協助員として長年活動し、現在は福井県警坂井署連絡協議会の理事を務めている。仕事の合間を縫って、4年ほど前から自家用車での啓発を始めた。

 「振り込め詐欺にご注意」と大きな文字で書いた看板を屋根に設置。「最近、振り込め詐欺が多発しています。『自分は大丈夫』と過信をしないで。おかしな電話があったら警察署、交番に相談を」と呼び掛ける1分ほどのテープを流しながら走行する。テープの文言は松本さん自身が考え、アナウンスはうぐいす嬢の経験がある知り合いの女性に依頼した。

 活動は1カ月に1、2回程度。同市丸岡町地域を中心に、人の出入りの多いスーパー、コンビニエンスストア近くを巡回する。住宅街に入ると、より多くの人に声が届くよう、低速で走行している。

 「警察に相談するのはもちろんだが、家族に話すのが一番大事」と松本さん。息子をかたる電話があっても、普段から家族で話し合っておけば防げるからだ。坂井署の山田秀一副署長は「自主的に活動してくれるのはとてもありがたい」と感謝する。

 松本さんは、身近でも被害に遭いそうになった友人がいると言い「振り込め詐欺は被害の額が大きく、犯人の巧みな話術にはまってしまいがち。他人ごとと思わないでほしい」と注意を促す。

 啓発活動は健康な限り続けていくつもりで「誰も被害に遭ってほしくない」と語気を強めた。

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