命への感謝の大切さを訴える新曲を手掛けたヒナタカコさん=11月20日、福井県坂井市内

 福井県坂井市在住のシンガー・ソングライター、ヒナタカコさんが「人と生きものたち」をテーマにした新曲「ひとつの星で」を書き下ろした。県内で今年発覚した大量繁殖場「子犬工場(パピーミル)」問題を受け、動物愛護県連盟が依頼していた。ヒナさんは「人は同じ星の中で、いろんな命をもらって生かされている。温かい感謝の気持ちを忘れてはいけない」との思いを、ピアノのメロディーにのせて歌い上げる。

♪いつからだろう 人間だけが 自分勝手になったのは

 歌い出しには、曲作りの依頼を受けて調べたり、動物愛護県連盟のメンバーから見聞きしたりして分かった動物を取り巻く「直視できない現実」(ヒナさん)がにじむ。

 かわいい、というだけで子犬たちがペットショップから買われていくこと、大きくなったからと飼い主の都合で捨てられること、命を「モノ」のように生産する商売があること。そういう犬たちの境遇を知り「ショックすぎた。身近で起きていることなんだ」と感じた。

 県外では山中に「犬捨て場」があり、そこでひき殺す遊びをしている若者がいることも聞いた。「命の価値観が失われている」現状に恐怖さえ覚えた。

♪命をもらって育った私 生き抜くための光と現実 同じ星同じ時に生まれて 忘れてはいけないこと

 寺に生まれ育ち、僧籍も持つヒナさん。「人はもちろん、犬も猫も、自分たちが食べている牛や豚も、その命で教えてくれることはある」と話す。家族として育ててきた犬や猫が亡くなったとき、悲しみの後にわき出る「ありがとう」。牛や豚に命をもらって血や骨にしていることに思いを巡らせ「ありがとう」といただく。「一番忘れてはいけないことは『感謝の気持ち』だと思う」という。

♪生きとし生けるものの 全てに意味は宿る 与えられた命を みんな生かされている

 ヒナさんは「私たちは一人で生きているのではない。身の回りにあるもの、毎日食べているもの、家族、住んでいる場所、全てに生かされている」。だからこそ「手をつなぎ合って、温かな気持ちで生きていけたらという願いを込めた」と話している。 
 
 新曲は11月25日のNPO法人福井犬・猫を救う会の設立10周年記念イベントで初披露する。その後もライブで歌ったり、CDに収録したりする予定。

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