「戦国人物伝 大谷吉継」と「藤野先生と魯迅」の表紙

 福井の歴史的人物を描いた漫画本「学習まんが歴史で感動! 藤野先生と魯迅」と「コミック版日本の歴史66戦国人物伝 大谷吉継」(ともにポプラ社)が相次いで刊行された。原作はともに「ふくい歴女の会」会長の後藤ひろみさん(49)が担った。

 「藤野先生と魯迅」は、中国近代文学の父と称される魯迅(1881~1936年)と、魯迅が生涯の師と仰いだあわら市出身の医師藤野厳九郎(1874~1945年)の物語。仙台医学専門学校に留学していた魯迅のために藤野が丁寧にノートを添削していた逸話などを紹介し、2人の心の交流を丹念に描いた。

 藤野が晩年、古里芦原に戻り、医院を開き、貧しい人から診察代を取らなかったエピソードなども盛り込んだ。後藤さんは「福井の一介の開業医が中国の文豪に大きな影響を与えた。地方に根を下ろし、淡々と人生を生き切る尊さや清さに心打たれる。人と人の関わり合い、助け合いの大切さが伝われば」と語る。

 一方、大谷吉継(1559~1600年)は戦国武将で敦賀城主。吉継は関ケ原の戦いで、石田三成とともに徳川家康と戦い、命を落とした。義を重んじた名将として歴史ファンから人気が高い。

 「命の重みを学び、いかに犠牲を最小限に抑え、太平の世に導くかを考えていた」と後藤さん。竹中半兵衛や黒田官兵衛のもとで軍略を学んだ吉継は、やがて豊臣秀吉の重臣として活躍。病魔が体をむしばむ中、天下分け目の大戦に挑む。後藤さんは「吉継は歴女なら誰もが好きな人物。漫画でもう一度ほれ直してほしい」と目を輝かせた。

 後藤さんが漫画の原作を手掛けるのは「コミック版日本の歴史」シリーズの「松平春嶽」「篤姫」に続き、3、4作目。シリーズは歴史家で作家の加来耕三さん(本紙に連載小説「鸞翔(らんと)ぶ」執筆中)が企画、構成、監修を務める。

 書籍はともにA5判、127ページ、1080円。

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