来春の福井県知事選を巡り、支持の意見が割れている会派の運営について話し合った県会自民党の総会=11月20日、福井県福井市

 来春の福井県知事選を巡り、支持の意見が割れている福井県議会最大会派県会自民党(25人)は11月20日、総会で会派運営について協議した。5選を目指す現職の西川一誠氏(73)を支持する議員側が斉藤新緑会長に対し、前副知事の杉本達治氏(56)の擁立に会長の立場を利用して独断で動いたとして辞任を強く求めた。斉藤氏が「個人的な活動で誤解を招き申し訳ない」と謝罪したため、会派分裂はひとまず回避された。

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 総会には23人が出席し、非公開で協議した。出席者によると、「西川県政と共に歩む会」の議員が相次いで「会派に相談もなく、杉本氏擁立に向けて行動した斉藤氏の責任は非常に重い。会長を辞めてもらいたい」と発言した。さらに斉藤氏が、「共に歩む会」の発足は会派内に現職の応援団をつくる行為で「万死に値する」と記者団にコメントしたことに「この言葉は容認できない」と声を上げた。

 斉藤氏は、辞任は受け入れなかったものの「会派の会長として行動したと受け取られたかもしれない」「言葉遣いで、気分を悪くされたのなら謝る」と陳謝。中立的な立場のベテラン議員からは「来春に県議選を控えた大切な時期に、会派ががたついてはいけない。水に流してやってほしい」と会長続投を援護する発言もあったという。

 休憩を挟み、斉藤氏は再度「私の言動と行動がご迷惑をお掛けしたのなら、真摯(しんし)に受け止め、深く反省し、おわび申し上げたい」と謝罪した。その上で「改選を迎えるまではみんなでやっていきたい。知事選は知事選で、どっちが勝とうがノーサイドでいこう」と呼び掛けると、賛同の拍手が起きたという。

 総会の後、「共に歩む会」会長の山岸猛夫議員は記者団に「12月定例県会が近く始まるし、来春の県議選まで4カ月余りしかない。この状況で、知事選のことで会派が割れるのは本意ではない。会長退陣を求めていたのだから納得しているわけではないが、謝罪の言葉にあったように、県会自民党会長そして自民党県連幹事長としての重責をしっかりと果たしてほしい」と述べた。

 斉藤氏は記者団に「会派に選挙の話は持ち込まないということで落ち着いた」と説明。会派の分裂を避け「政策集団としてまとまるという冷静な結論を出せた」と、ほっとした表情を見せていた。

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