【越山若水】ご存じかと思うが、今から7年後の2025年、日本は「超高齢者大国」になる。戦後ベビーブームで生まれた団塊世代が全員75歳以上、後期高齢者になるからだ▼その数2179万人、総人口の18%に上る。そこで社会問題となるのが介護である。要介護認定者は600万人、認知症患者は700万人を超えるとみられる▼核家族化や少子化の進行で、子が親の面倒をみるとは限らない。高齢者夫婦または親も子も高齢者という「老老介護」が浮上。いわば誰もが介助を担う時代が来る▼そうなると介護サービスの利用者は増加し、介護職員の不足が顕著になる。厚生労働省の推計によると、25年には253万人の需要に対し充足率85%で37・7万人が不足。人材難は全都道府県に及ぶ▼国会に提出された入管難民法改正案は、人手不足の解消に外国人労働者の受け入れを拡大するもの。政府が示した14業種の見込み数は5年間累計で最大34・5万人に達する▼最も多い業種は予想通り、介護業だ。19年度に5千人、5年間で5万~6万人を受け入れる。それでも不足数全体からみれば、わずか2割程度という▼既に介護分野の外国人技能実習生は容認済みだが、言葉の壁もあって実績は伸び悩む。人手不足は深刻とはいえ、制度運用の課題は山積みで移民増加への不安も残る。来年4月スタートに見切り発車の声が飛ぶ。

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